阪神・高橋 前向け!無念5回4失点 中5日出陣もリベンジならず 連続無失点ストップ
「ヤクルト4-1阪神」(8日、神宮球場)
悲願が遠のく。神宮のボルテージが最高潮に達する中、阪神・高橋は目を閉じて天を仰いだ。1点ビハインドの五回1死二、三塁。塩見に渾身(こんしん)の内角高め直球をはじき返され、白球が右前を転々とする間に2点を失った。2戦連続完封中だった切り札がノックアウトを食らった。
「大事な試合で先発させてもらった中で、試合を作ることができず申し訳ないです」
矢野監督から「勝負」と託された天王山第1ラウンドのマウンド。今季初の中5日で臨んだが、立ち上がりからヤクルト打線の気迫に押し込まれた。初回2死一塁で村上に先制の適時二塁打を許し、28イニングぶりに失点。二回には西浦に左翼ポール直撃の一発を献上した。そして五回の致命的な2失点。積極的に振ってくるヤクルト打線に一気にのみ込まれてしまった。
今季初先発で黒星を喫した9月9日・ヤクルト戦のリベンジも期していたが、5回7安打4失点で2敗目。奥川との投げ合いに負けて責任を感じる背番号29に対し、指揮官は「(高橋)遥人も勝負にいった結果なのでね。それはしっかり受け止めてやるしかないかな」と責めなかった。
逆転優勝の可能性が1%でもある限り、最後の最後まで食い下がる。残り13試合。わずか58球でマウンドを降りたこの日の悔しさを糧に、必ずやり返す。