阪神・糸井が同点の左中間適時二塁打「絶対に勝ちたい」6点差を振り出しに戻す劇打
「阪神-巨人」(5日、甲子園球場)
誰も試合を諦めていない。矢野阪神が伝統の一戦で執念をみせた。6点リードから2点差に詰めた六回の攻撃。続く七回には代打の糸井嘉男外野手(40)がさらなるドラマを描き出した。
この回から巨人は5番手のデラロサが登板。先頭のサンズが左前打で出塁すると、続くマルテが遊撃方向にゴロを打ったが、遊撃・広岡の悪送球で無死一、三塁とチャンスが広がった。
ここで打席には糸原。チェンジアップをかろうじでバットに当て、ボテボテの二ゴロで三走・サンズが本塁に生還した。続く大山は空振り三振も、ネクストバッターズサークルには代打・糸井。40歳のベテランに思いが託された。
カウント1-2からの5球目、デラロサが投じたチェンジアップを逆らわずにはじき返した。左中間を深々と破る一撃で、一走・糸原が一気にホームイン。糸井は塁上で両手を空に向かって突き上げた。「絶対に勝ちたい!それだけです」。ベンチに戻った背番号7は短いながらも思いを言葉に乗せた。