阪神・秋山 気迫9勝!青柳、高橋に並んだセ界トップタイ 三塁踏ませず7回0封
「阪神2-0中日」(22日、バンテリンドーム)
「うおりゃー!」。この日一番のうなり声とともに、ラスト90球目を投げ切った。阪神・秋山が7回4安打無失点、5奪三振。気迫の投球で、青柳、巨人・高橋に並ぶハーラートップタイ9勝目を挙げた。
「梅野の配球とか野手の守備にも助けてもらいながら、テンポ良く投げることができました」
序盤から危なげない投球で、中日打線に三塁すら踏ませなかった。「カーブを勇気持って投げることができましたし、カットボールも有効に使えた」と巧みな組み立てで翻弄(ほんろう)。援護点をもらった直後の二回と六回はいずれも三者凡退に抑え、試合の流れを支配した。
プロ12年目。気付けば、周囲には年下選手が増えてきた。芽生えた自覚。今春のキャンプ中には、「年齢と立場を考えると、チームを常日頃から引っ張っていかないといけない」と決意を語っていた。「肩書を付けるような性格ではない」というものの、積極的にアドバイスするなど「サポート」という形でチームをけん引する。
この姿勢は確実に実を結んでいる。今季、後輩たちから聞かれるのは感謝の声。村上が「『この一球は次のための一球』っていう秋山さんに言われた言葉が自分の中に一番響いている」と話せば、伊藤将は「自分のコントロールできる範囲のことを考えるように」という助言で勝てない時期の苦悩から救われた。その自覚にたがわぬ成績も、投球スタイルが近い後輩たちの道しるべとなっている。
先発陣が崩れて3連敗中だったこの日も、気概を示した。「僕が止める」。強い気持ちで今季初の4連敗を阻止。自身も初の2年連続2桁勝利に王手だ。それでも、「そこで満足するんじゃなくて、一試合、一試合、自分の仕事を全うしていきたい」と右腕。頼れるけん引役が、チームを頂へと導く。
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