【佐藤義則氏の眼】勝てる技巧派。阪神・秋山と西勇との違いは

 「阪神2-0中日」(22日、バンテリンドーム)

 阪神が、秋山の好投で首位をしっかりと守った。7回無失点で9勝目の秋山。阪神にとっては頼もしい限りだが、優勝のゴールに向け、気になるのが西勇の不調だ。どちらも実力を備える技巧派だが、このところの“差”をデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏が解説する。

  ◇   ◇

 秋山は本当に素晴らしいピッチングだったね。7回で三振は5つ。4安打はすべて単打。「打たせて取る」とはまさにこういうこと、という投球内容だった。

 これができた、大きな理由はやはり、制球力ですよ。中でも、高さを間違わない。すべての球種で、しっかりと低めを突いていけたから、中日打線はフルスイングできず、詰まったような内野ゴロも多かったし、何しろ全球種がいいから、狙い球を絞ることもできない。

 一方で、西勇は5連敗中。どちらも制球で打者を翻弄(ほんろう)するタイプなんだけど、秋山との違いがどこにあるかと言えば、繰り返しになるけど、「低め」というのがキーワードだね。

 西勇の場合は、シュート、ツーシーム系が武器。それをうまくストライクゾーンぎりぎりで出し入れするのがスタイル。ただ、今はその球種を見逃されてボール、というパターンが多い。でも、この球種にこだわりたい。

 そうすると、手先で細工したくなって、右肘が下がってくるんです。右肘が低いと、その結果、ボールが高くなる。痛打される。この悪循環にはまっているように見える。

 秋山は理想的な高さに右肘があるから、直球も変化球も、ボールをしっかりたたいて投げられる。そうすると、球は自然と低く行く。この違いが大きいんじゃないかな。

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