阪神・ドラ6中野 今季9盗塁目!成功率100%! プロ初1試合2盗塁
「日本ハム2-3阪神」(8日、札幌ドーム)
隙があれば先の塁を盗む。阪神ドラフト6位・中野(三菱自動車岡崎)が無我夢中で両足を回した。見事に決めた2盗塁。成功率100%でリーグ4位に浮上する今季9盗塁目をマークした。
まずは初回だ。無死三塁で打席を迎えると、四球を選んで好機拡大。続くマルテの打席で2球目にスタートを切った。猛烈なスライディングで二、三塁とチャンスを広げて先制点を呼ぶと、サンズの二ゴロが併殺崩れとなる間に2点目のホームを踏んだ。
試合の流れを引き寄せようと、果敢な姿勢を貫いた。同点の八回にも、1死から四球で出塁。再び快足を飛ばして二盗を決めた。プロ初となる1試合2盗塁。得点にはつながらなかったが、足でかき回した。
守備でも魅せた。1点差に迫られた直後の三回2死二、三塁。一打勝ち越しというピンチで二遊間を襲った王柏融の打球に素早く回り込んでアウトにし、同点、逆転を許さなかった。
171センチ、69キロと小柄だが、チームに貢献する力は大きい。気迫を前面に出した闘志あふれるプレー。ただ、この日は一段と気持ちが入っていた。「お父さんの生まれたところでもあるので、そういったところでは結果を残したいなって気持ちはあります」。父・茂明さんの故郷・北海道で、あいさつ代わりに躍動してみせた。
プロ1年目。下位指名だったが、即戦力としてチームに応えることに強いこだわりを持ってやってきた。「即戦力として入るわけなので、スタートしたときから勝負できるようにやっていかないといけない。本当に下からはい上がっていかないといけないという気持ちはある」とプロへの道を歩み出した。猛虎を連勝街道に導くために中野がフィールドを駆ける。