「阪神３－１広島」（１２日、甲子園球場）

　虎の切り込み隊長が速攻劇を演出した。初回、阪神・近本が１ストライクから遠藤の直球を左前にクリーンヒット。この一打が起点となり、大山の３ランが生まれた。２日連続で先制のホームを踏んだ背番号５は「大きいですね」と納得の表情を見せた。

　「１番は去年から打たせていただいていて、１打席目に出塁することが一番の仕事なので。１打席目に出たらその日の仕事は終わりくらいの気持ちで入っているので、より集中して入れている」

　１番打者として初回に出塁することを最優先に掲げている近本。打撃の確実性を高めるために、練習で工夫を凝らす姿も見られる。フリー打撃では必ずスローボールを打ってから、スピードを上げた打撃投手の球を打つ。

　「スローボールでも速いボールでも同じ打ち方をするのが僕は良いバッターだと。どのボールにも自分のフォームで打てるというのが狙いで打っています」。この日も試合前練習で取り入れて５試合連続安打、そしてチームトップの７度目となる３安打猛打賞。日々の確認作業が、好結果に結びついている。

　今季初となる甲子園でのデーゲームを終え「暑いです」と苦笑いを浮かべつつも、「明日もデーなのでしっかりご飯を食べて、寝て備えたい」。頼もしいトップバッターが、虎を４連勝へ導く。