「広島５－６阪神」（２９日、マツダスタジアム）

　阪神が何とか逃げ切った一戦。矢野燿大監督が「一番の殊勲」と褒めたのが岩貞だった。

　岩貞がマウンドを託されたのは先発の藤浪が突如、乱れて３点を追加され、なおも一打逆転となる五回２死満塁の場面。この大ピンチで田中広を遊ゴロに打ち取ってみせた。

　さらに六回も無失点で終え、７月１２日に先発で挙げたＤｅＮＡ戦以来、今季３勝目。救援投手としては７年目で初となる勝利を手にした左腕に対して、矢野監督は「サダ（岩貞）がやっぱり、今日の中では一番、殊勲というかね。流れのなかであそこしっかり止めた、プラスアルファ次の１イニングしっかり抑えてくれたっていうのが一番。貢献度というかみんな頑張ってるんだけど、誰か挙げろと言われたら岩貞かなと。それぐらい大きい、流れの中の投球だった」と絶賛した。

　岩貞は先発した１０日のＤｅＮＡ戦では、投手の国吉に決勝２点打を浴びた。不用意な高めの初球を痛打された内容に、矢野監督は「あまりにも残念というか。チームに申し訳ないよね」と厳しい言葉を発し、それを機に中継ぎへと配置転換となっていた。