阪神 36イニング無得点…25年ぶり巨人戦3連続完封負け
「巨人2-0阪神」(20日、東京ドーム)
「伝統」の冠が泣いている。猛虎打線の金看板も地に落ちた。阪神はジェリー・サンズ外野手(32)を来日初の4番に据える新打線を組んだが、宿敵・巨人相手に25年ぶりの3試合連続完封負け。連続無得点イニングは36にまで伸びた。首位とのゲーム差は今季最大の8・5。底が見えない。
リベンジどころか、屈辱の上塗りだ。敗戦後の三塁ベンチに沈痛な雰囲気が漂う。ぼう然とグラウンドを見つめるサンズ。梅野は椅子にもたれてうつむいた。計り知れないショックが残った完敗。矢野監督はうつろな表情で悪夢を振り返った。
「何とも言いようがないけど。もちろん俺らがやりたいことを(巨人に)やられたんでね。受け止めるしかないかなと思う」
今季ワーストを更新する36イニング連続無得点で、巨人戦では25年ぶりの3試合連続完封負け。東京ドームでの3試合連続ゼロ行進は球団史上初。開幕カード3連敗のリベンジを期して乗り込んだ宿敵の本拠地で、これ以上ない返り討ちに遭った。
貧打打開へ手を打った。19日・巨人戦から1~8番を6人も変更。サンズを来日初の4番で起用し、37試合連続で4番を担った大山を6番へ下げた。
だが、簡単には改善しないほど重症だった。最大のチャンスとなった七回1死一、三塁は、梅野が三塁線へ鋭いゴロを放ったが、岡本に好捕された。2死満塁とした後は、代打・中谷が高梨に見逃し三振に仕留められた。
八回2死二塁は得点圏打率・469の4番・サンズが右飛。九回2死一、二塁は、代打・高山が制球に苦しんでいたデラロサの初球、外角低目へのボール気味のツーシームを打って二ゴロに倒れた。
ボーアは今季2度目の3三振で、東京ドーム6試合で22打数無安打。気合が空回りする展開が続いた。矢野監督は「思いを結果にしていかないとプロじゃないんで。これで終わるわけじゃない。自分たちで流れを変えるような試合をしていくしかない」と選手の気持ちを理解した上で、起爆剤の出現を願った。
東京ドームでは開幕から6戦6敗で、1988年開場以降の球団ワーストを更新。球団史に不名誉な記録を残す敗戦で、首位・巨人との差は今季最大の8・5ゲーム差に広がって5位転落。すでに51試合を消化。一日も早く現状を打破しなければ、05年以来15年ぶりのリーグ優勝はおぼつかない。
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