阪神・矢野監督「ゼロじゃ勝てない」菅野に散発3安打…東京D開幕4戦4敗は初の屈辱
「巨人1-0阪神」(18日、東京ドーム)
屈辱の一日だった。巨人の絶対エース・菅野の前に散発3安打に抑え込まれ、今季6度目の零敗を喫した阪神。三塁すら踏ませてもらえず、矢野燿大監督(51)は「ゼロじゃ勝てないんで」と唇を噛んだ。この敗戦で東京ドームでは開幕から4連敗となり、シーズン初めからの4戦4敗は同球場開場以来初。このまま宿敵にやられっぱなしでいいのか。猛虎の意地を見せてくれ!
完敗だった。1点を追う九回2死一塁。大山が菅野のスライダーを打ち損じ、力のない二飛に倒れた。ガッツポーズを決める相手エースの横を、うつむいて通り過ぎる4番。コントラストが阪神ファンの嘆きを誘った。
今季チーム最短の2時間23分でスコアボードに並んだ9つの「0」。東京ドームで開幕から巨人に4戦4敗は1988年の開場以来、初の屈辱となった。
矢野監督は「野球ってバッターがゼロじゃ勝てないんで。これで簡単に次頑張ろうというのは…俺も簡単には言いたくないけど。振り返ってもね、この負けは返ってこないんで。前を向くしかない」。気丈に話したが、ショックを隠せない敗戦だった。
中5日での先発となった菅野はほとんどスキを見せなかった。ストライク先行で、四球は1つ。矢野監督は「そう簡単には打ち崩せない」と振り返るほど好調だった。
不安定だったのは立ち上がりだけだったが、決定打を欠いた。初回1死一塁はサンズ、大山が凡退。二回2死二塁も植田が一ゴロに倒れた。四回の攻撃前には井上打撃コーチを中心に円陣を組んだが、状況は好転しない。すると、好投を続けていた先発・高橋が四回に岡本に先制ソロを浴びる。
これで菅野を勢い付かせてしまった。直後の五回はギアを入れ替えたように球速がアップ。150キロ台の直球を投げ込まれて勢いをそがれた。
一発が期待できる狭い東京ドームで、猛虎のクリーンアップは沈黙。3人で合わせて10打数無安打に終わった。ボーアはこれで73打席ノーアーチ。今季6度目の零封負けは、三塁すら踏めなかった。
6カード連続で初戦を取れず、勝率5割復帰を逃した。首位・巨人とは6・5ゲーム差と開いた。ただ、過去を悔やんでも状況は変わらない。矢野監督は「クライマックスシリーズはないんでね。巨人を引きずり下ろさないと、どこのチームも優勝がないし。明日の試合が大事になってくる。巨人が走っている以上、止めないとダメなんで。明日を何としても取りにいきます」。19日の第2戦。全員野球で宿敵に挑む。
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