阪神・梅野 開幕準備OK 好走、マルチ、好リード見せた

 「練習試合、オリックス3-3阪神」(12日、京セラドーム大阪)

 阪神・梅野の執念がドローを呼び込んだ。1点を追う九回、2死一、二塁から守護神・ディクソンのナックルカーブを捉えて中前打。打球は正面をつき、二走・植田は三塁でいったんストップしたが、小田のバックホームがマウンドに当たってバックネットへ…。まさかの悪送球で同点。スコアボードの「1」がまぶしく輝いた。

 捕手ながら走攻守、三拍子そろうプレーが梅野の魅力。守りでは先発西勇と息ピッタリだった。内角中心に配球した前回5日・ソフトバンク戦から一転して、この日は外角中心のリード。「西さんの本来のいいところを出して。(内に)行くところは行く、引くところは引く。結果が付いてきたし、いい内容。不安なく挑んでいくだけです」と満足そうにうなずいた。

 1-1の五回はバットと昨季14盗塁の足で魅せた。2死走者なしからしぶとく中前打。続く近本の打席で若月が投球を前にはじくと、瞬時にスタートを切り二塁到達。直後の右前打で、一時勝ち越しのホームを踏んだ。

 「ワンバウンドなら行くと決めていた。ああいう点はチームが波に乗れる」。最後までマスクをかぶり、打っては4打数2安打で正捕手はいよいよ本番モード。1週間後の開幕へギアを上げていく。

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