阪神 巨人戦07年最後に勝ち越しなし…中田良弘氏が喝「選手&ベンチの思いが弱い」

 デイリースポーツ評論家陣が独自の目線で阪神の今シーズンを占う企画「虎Vへの夢構想」。第4回は中田良弘氏(61)が登場。

  ◇  ◇

 阪神が優勝するために一番必要なことは、巨人戦に勝ち越すことじゃないかな。昨年の優勝チームだし、そのチームを倒せば、自然と優勝に近づいていくという見方が普通だと思う。実際、2007年を最後に勝ち越せていないわけでしょ。今年こそは、巨人の壁を打ち破ってほしいね。

 近年の戦いを見ていると、巨人戦にかける選手、ベンチの思いが少し弱いように見える。伝統の一戦と呼ばれる特別な試合だよ、やっぱり巨人戦というのは。他のカードを伝統の一戦とは呼ばないでしょ。巨人だけには負けてなるものか!という先輩たちが築き上げてきたもの、培ってきた気概というものを今の選手たちが受け継いで、グラウンド上で発揮してもらいたいと切に願う。それが今年だけではなく、来年以降にもつながっていくわけだから。

 今年はコロナの影響で試合数が少なくなるんだろうけど、巨人戦に限っては、143分の1じゃないんだよ。巨人に勝てばチームは盛り上がる。巨人に勝てたんだから、ほかのチームに負けるはずがないという自信も生まれる。

 だからこそ言わせてもらう。巨人相手にいい試合をした、じゃダメなんだよ。巨人3連戦は絶対に勝ち越すこと。これが優勝への絶対条件。巨人に負け越したって、他のカードで2勝1敗なら五分じゃんという考え方は排除してほしい。冒頭で触れたように、巨人に勝ち越せば優勝に近づくんだから、最低条件が3連戦勝ち越しになってくる。

 先発ローテも巨人中心に組むべき。データが重んじられる昨今、相性の良しあしで登板カード、登板球場を決めることもある。それでも、優勝したけりゃ、巨人を倒すために、いい投手から巨人にぶつけるべきだね。

 ほかのカードに目を向ければ、6年連続で勝ち越しているDeNAを相手にいくつ貯金できるかが鍵を握ってくるんじゃないかと思う。本拠地でも、敵地でも満遍なく勝てている相手。だからこそ、数多くの貯金を稼いでおきたい。今永、浜口、石田と左に好投手が多いチームだけど、この投手が出てきたらお手上げだ、ということのないような対策を練っておきたい。

 15年ぶりの優勝。選手はもちろん、監督、コーチ、球団フロントも待ち望んでいる。OBだってそう。ファンも同じ。全員が見つめる先は一緒なんだから、最後まで同じ気持ちを共有して、一番先にゴールテープを切ってほしい。

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