矢野虎、考える秋へ 秋季Cメンバーに目標シート 頭と体フル稼働で課題克服や

 「阪神秋季練習」(28日、甲子園球場)

 阪神の矢野燿大監督(50)が28日、安芸秋季キャンプ参加メンバーに対し、31日のキャンプインまでに目標シートの提出を指示していることを明かした。自主性を重んじる中、選手と指導者が意見を交換し、考えながらレベルアップと課題克服を目指していく。

 今年はチーム全員で“考える秋”となる。甲子園での秋季練習最終日。矢野監督は31日から始まる秋季キャンプの方針を問われると、選手自身が書いた目標シートを基に進めていく計画を明かした。

 「いつも俺が言う『自主性』ということで、自分がどうしたいかを自分でも分かっておくのと、こっちも分かっておきたい。より個々のレベルを上げていくのが、秋のキャンプになるから」

 2軍監督だった昨年も、フェニックス・リーグ開幕前に目標シートを提出させていた。ただ、当時は「打率3割を超える」「本塁打を打つ」など数字の目標も多かったという。

 今年は選手が書く内容が濃くなる。秋季キャンプは31日から11月19日までの20日間。レベルアップに必要な練習とは。試合に出るために必要な技術とは。選手に自分自身を見つめ直してもらう。

 「やることは人によって違うでしょう。打撃と守備を5対5でやらないとアカンことはないし。7対3でも、9対1でもいい。でも、1を1のままにしたらアカンと思う。1割を10割に近づけるように、気持ちを試合に近づけてノックをやるとかね」

 目標シートはコーチも共有する。矢野監督も交えて意見を交換し、練習に反映させていく方針だ。藤本内野守備走塁コーチは「こちらからも話して、より濃い内容の練習にしたい」と話せば、筒井外野守備走塁コーチも「こっちの一方通行にならないようにしたい。秋なので質を追い掛けながらも、量をこなすようにもしたいと思う」と指導者側の意見も口にした。

 今季出た課題は得点力不足、失策過多など明確だ。頭と体をフル稼働させて、克服に取り組んでいく。

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