矢野阪神 ノーノー許す…打線組み替え裏目に 13年ぶりナゴヤDの悪夢再び

 「中日3-0阪神」(14日、ナゴヤドーム)

 阪神がナゴヤドームでまたも屈辱にまみれた。中日先発・大野雄の前に無安打無得点。2006年、同じナゴヤドームでの中日戦で山本昌に喫して以来、13年ぶりの悪夢を味わった。福留をスタメンから外し、今季初めて大山を3番、北條を5番で起用。6番には陽川を入れた。組み替えた打線は完全に沈黙した。15日の巨人戦に負ければ、14年連続でのV逸が確定する。

 九回2死。近本が三塁へ鋭いライナーを放つ。抜けたか-。胸が躍ったのも一瞬。打球が高橋のグラブに収まると、マウンド付近に大野雄を中心とした歓喜の輪が広がった。屈辱のノーヒットノーラン。球場内に響く祝福の歓声を背に、うつむく敗者の列が、三塁ベンチ裏へと続いた。

 くしくも阪神が前回快挙を許したのもナゴヤドームだった。06年9月16日、山本昌に屈して以来13年ぶり。当時は「7番・捕手」で先発していた矢野監督は、またしても悪夢のような光景を目の当たりにした。

 「簡単には崩せないかな、と立ち上がりを見ても思っていた。ツーシームが結構速いし、真っすぐに見えるというところでなかなかね」。潔く大野雄をたたえながらも、「見てると簡単ではないけど、うちの課題やと思う」。負けられない時期に、またしても貧打が繰り返されたことを悔やんだ。

 試合前に対策は講じていた。大野雄に今季4試合で2勝(零敗)を許し、防御率1・95。攻略に向けて、打線を大幅に組み替えた。

 福留をスタメンから外し、大山を今季初めて3番で起用。北條を16年7月6日・巨人戦以来となる5番に抜てきした。さらに6番には大野雄に7打数3安打の陽川を置き、7番に9月は打率・345、3本塁打、7打点の高山を起用した。

 「いろんなことを含めて変えた。大野対策というか、いろいろある」。だが、打線組み替えは裏目に出てしまう。六回1死で梅野が京田の失策で出塁するまで1人も出塁できず。打者29人で四球と失策の走者しか出せず、あっさり敗れた。

 3位・広島が勝ち、CS圏内まで4・5ゲーム差。15日の巨人戦に敗れれば、14年連続のV逸も決まる。「この負けも痛いけど、2敗になるわけじゃないんでね。残りの戦いでどういう姿勢を見せるかというのが大事なんで。明日から全力で行きます」。残りは10試合。矢野監督は前向きな姿勢を貫いたが、厳しい現実を突きつけられている。

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