近本 V弾8号!岡田超え新人112安打!巨人連敗でゲーム差6・5に

 3回、右越えに勝ち越しソロを放つ近本
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 「広島1-4阪神」(3日、マツダスタジアム)

 やはり2019猛虎のセールスポイントは「1番・近本」だ!2試合ぶり切り込み隊長に戻った阪神・近本光司外野手(24)が、同点の三回に8号決勝ソロを放つなど3安打猛打賞の大活躍。3位・広島との接戦をものにした。首位・巨人が敗れたことで、7月7日以来となる6・5ゲーム差とした。このまま食らい付け。矢野阪神が大混戦セ・リーグ“夏の陣”に殴り込みをかける。

 切れないでくれ-。願いを込めながら白球の行方を見つめ、走りださなかった。振り抜いたバットは手にしたまま。一塁塁審の右手が回るのを確認すると、一歩目を踏み出した近本。マウンドで天を仰いだ床田の姿が、試合を決めることになった強烈な一撃を物語っていた。

 同点で迎えた三回。「バッティングカウントで、昨日はストレートが少なかった。直球を狙いにいった」。左腕が投じた2ボールからの3球目、内角への141キロ直球を迷わずフルスイングした。高々と舞い上がった打球は右翼ポール際へ吸い込まれた。7月21日・ヤクルト戦以来、11試合ぶりとなる8号ソロで勝利へと導いた。

 虎党を魅了しているのは、170センチの小柄な体に似合わないパンチ力だ。早くも8本塁打をマークし、80年・岡田彰布(本紙評論家)の18本以来となる球団新人2桁本塁打にあと2本と迫った。

 体が資本となる野球選手。自らの力を存分に発揮するためにも、重視しているのが体重だ。70キロだった入団時から先輩やトレーナーに聞くなど、増量のための情報を収集。「バランスも大事ですが、とにかく量を食べるようにしています。太りにくい体質なので、とにかく体重が落ちないように注意しています」。食事に加えてトレーニングにも励み、3~5キロの増量に成功した。

 試行錯誤しながら疲れない体を手に入れつつあるルーキーの勢いは止まらない。先頭で迎えた八回は右翼線への二塁打で出塁し、追加点につなげた。九回2死からも左前打を放ち、10度目の猛打賞を記録した。シーズン14度ペースとなり、58年の長嶋茂雄に並ぶ勢いだ。

 着実に偉業への階段を上っている近本。今季通算112安打となり、同じく長嶋が保持するセ・リーグ新人記録153を上回るシーズン160安打のハイペースだ。

 チームは今季100戦目を勝利で飾り、首位・巨人とのゲーム差は最大11・5から6・5まで戻した。まだまだ分からない大混戦。「試合は何が起こるか分からない。九回2死からでも出塁しようと思っている」。油断も隙も見せない猛虎の切り込み隊長が、勝利を呼び込む使者となる。

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