矢野監督 ソラーテ起用法悩まし…12球団ワースト11度目の零敗
「広島7-0阪神」(2日、マツダスタジアム)
最適の配置はどこなのか。阪神のヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が「3番・二塁」で先発出場し、初回に痛恨の適時失策。来日7試合で3個目となるエラーで高橋遥の足を引っ張った。メジャー通算75本塁打の長打力を生かすため、糸井を今季初めて1番に据えた打線は、今季11度目の完封負け。新助っ人の起用法を「考えます」とした矢野燿大監督(50)の悩みは深い。
うだる暑さが不快感を増す。3位・広島との長期ロード初戦。投打の歯車がかみ合わないまま、スコアボードに9つの0が並んだ。
今季初めて1番に糸井を起用する打順変更も実らず。両リーグワースト11度目の完封負け。矢野監督は苦しい心境を明かした。
「(大瀬良は)同じ球種でもちょっとタイミングを変えたりとか、そういうところで打てなかった。それで完封されたらダメだけど、されてしまった」
指揮官にとっては、また悩みが深くなる敗戦でもあった。初回1死満塁。二塁・ソラーテが正面のゴロを半身で処理しようとして、捕球し損ねる適時失策。併殺でチェンジと思われた場面が一転し、追加点まで奪われた。
内野が天然芝のマツダスタジアムで初めてのプレーとはいえ、高橋遥の足を引っ張る拙守。藤本内野守備走塁コーチは「流れが変わった」と話せば、久慈同コーチは「ゲッツーで終わっているプレー。投手に申し訳ない」とうなだれた。
ソラーテは内野ならどこでも守れる触れ込みで21日に来日。矢野監督は起爆剤として26日に緊急昇格させた。以降、ユーティリティープレーヤーという持ち味を生かすために思案を続けている。来日から7試合で、2試合続けて「同打順&同ポジション」で先発したことがない。
この日の打順についても「ソラーテの使い方がどうなのか。嘉男(糸井)もよく出塁をしてくれる。そういうところでやってみようと」。打順組み替えの一因は、助っ人を生かすためでもあった。「ソラーテが来て、何がいいのかというのがまだ分からない。考えます」と今後も適性打順を見極める方針だ。
守備位置についても以前から「(適性が)見えないので。いろいろあると思う」と話しており、見極めている段階。爆発力を秘める打撃と、明るい性格で欠かせない存在とはなっているが…。内野では7試合で3失策。福留が休養しない限り、外野での出場が難しい状況となっている。
3位・広島と4・5差。新助っ人の「定位置」決定が、チーム浮沈の鍵となりそうだ。
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