高橋遥 虎投の星よ!鯉3連倒圧倒114球 自己最長8回0封2勝目

 7回、ファンのジェット風船を背に力投する高橋遥
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 「阪神1-0広島」(7日、甲子園球場)

 ようやく好投が白星で報われた。阪神・高橋遥人投手(23)が自己最長8回を散発4安打無失点。七回に4番・大山のバットで叩き出した1点をドリスとの零封継投で守り切り、5月30日以来の2勝目を手にした。チームは3連勝で6月28日以来の貯金1。きょう8日から6・5差で首位を走る原巨人との3連戦。鯉に続き、宿敵も ホームで叩き潰せ!

 表情は変えない。崩れる気配すら漂わせない大人の投球。汗を拭いながら高橋遥は114球に思いを込めた。しなやかなフォームを、カクテル光線が照らす。充満する球場の蒸し暑さをはね返すような、散発4安打9奪三振の快投劇。「100点です」。自身最長8回を無四球で投げ切り、自画自賛の今季2勝目をつかんだ。

 緊迫の投手戦が七回に動いた。先輩たちにもらった1点の援護。「素直にすごくうれしかった。ヨシって気持ちが入りました」。闘志を再燃させて上がった八回のマウンド。1死から代打・メヒアを迎えたが、左腕は落ち着いていた。

 「ストレートは思い切り大胆に。ツーシームは浮かせない」。一発出れば同点の場面でも冷静だった。2ストライクからファウルで4球粘られたが、最後はカットボールで空振り三振に仕留めた。

 直球とツーシーム、カットボールを丁寧に低めに集めて、連打すら許さない。好投を続けても六回以降に失点することが過去の登板でもあったが、この日は違った。「絶対に点を取らせない」という強い思いで終盤までマウンドに君臨した。

 長く続いた昨季の2軍生活。苦しむ姿を見てきた高橋2軍投手コーチは好投を続ける今季の投球を、こう評したことがある。「まだ投げさせてもらっていると思う。自分で何かをつかんでほしい」。左腕と間近で接してきた同コーチの言葉は、能力の高さを認めるからこそだ。くしくも高橋遥は「投げながら成長していかないといけない」と自覚をにじませる。

 同一カード3連勝を呼び込んだ立役者に矢野監督は「いい意味で、普段はおっとりしている感じなんですけど、マウンドに上がると人が変わるような向かっていく気持ちも出る」と頼もしげな表情を浮かべた。

 昨季、プロ初登板初白星を挙げた鯉を相手に見せた圧巻の投球。「チームが勝てたことがうれしい」。さらなる高みへとつながる白星が、七夕の夜に輝いた。

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