球児 防御率1点台に挑む!救援500試合以上 岩瀬もできなかった偉業達成へ

 練習中リラックスした表情を見せる藤川
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 阪神は28日、リーグ戦再開となる29日の中日戦(ナゴヤドーム)に向けて甲子園球場で全体練習を行った。上位浮上へは救援陣の踏ん張りもカギを握る。その一角として活躍する藤川球児投手(38)は、あと8回2/3を自責点0に抑えれば日本通算防御率が1点台となる。リリーフとして500試合以上に登板した投手の防御率1点台は、日本球界初の偉業。頼れるベテラン右腕が、前人未到の地へ足を踏み入れる。

 いよいよリーグ戦が再開する。貯金1で交流戦を終えた猛虎は、球宴前まで残り11試合。今後もチーム浮沈の重要なカギを握るのが、リリーフ陣の活躍だ。その一角を担う藤川が、偉大な記録へと近づいている。

 今季はここまで27試合に登板して4勝0敗、防御率1・30と抜群の安定感。虎の中継ぎ陣をけん引している。現在、日本通算防御率は2・01。あと8回2/3を自責点0で乗り切れば、500試合以上に救援登板した投手としては日本球界初の通算防御率1点台となる。「そこの数字は興味がある。元々目指しているところなので」と藤川はうなずいた。

 中継ぎは試合展開で自身に白星が転がり込むことはある。ホールドやセーブは、1度挙げるとその数字が減ることはない。だが、防御率は自身の日々の投球結果が如実に表れる。だから藤川は言う。

 「8回2/3を抑えてもその後、続くことなので。だから面白いんですよね。行ってしまった数字が記録に残ってしまって消えないというのは、好きじゃなくて」

 流動的な数字と向き合うことが、リリーフとして生きてきた右腕の意欲をかき立てる。元中日・岩瀬仁紀(1001試合救援)、元横浜の佐々木主浩(431試合救援)でさえ日本通算の防御率は2点台だ。「ずっと駆け引きができるというのが、面白いところなので。興味があるのはそこだけです」。マウンドに立ち続ける限り、防御率という“生き物”とのせめぎ合いを続けていく。

 29日には戦列を離れていたジョンソンが1軍復帰し、中継ぎ陣は厚みを増す。「交流戦で数字を落とした選手も違う気持ちで入ってきていると思う。そこは毎年冷静に見ておかなければ、けっこうつまずくので。(残り)11試合、様子見で僕は行きます」。チームの上位浮上へ、勝負どころを見据える。

 誰も到達していない境地へ、そしてチームの勝利へ。百戦錬磨の頼れるベテランは、一歩ずつ歩みを進めていく。

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