木浪、プロ初V打!四回価値ある一撃 新人離れの勝負強さ…得点圏打率.350

 「ヤクルト1-3阪神」(7日、神宮球場)

 プロ初の決勝打で、初めてのヒーローインタビューだ!阪神ドラフト3位の木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が四回、1-1の同点に追いつき、なおも1死一、二塁の好機で右前に勝ち越しタイムリーを放った。九回にもこの日2安打目の中前打から、3点目の生還。さあ、12連戦のラストも勝って、5カード連続勝ち越しや!

 勝利への執念がバットに宿り、白球に乗り移った。一塁ベース上で右拳を突き上げた後、両腕を掲げてベンチの祝福に応える。重要な局面で勝負強さを発揮し、プロ初の決勝打でチームを勝利に導いた。慣れ親しんだ地で大歓声を全身に浴びた木浪。俺が決める-と若武者が躍動した。

 同点となった直後の四回1死一、二塁。「チャンスで自分に回って来いと思っていた」とネクストバッターズサークルから気合い十分だった。1ボールからの2球目、ヤクルト・原が投じた真ん中寄り135キロのカットボールを捉えた。打球は一、二塁を破り右前へ。ルーキーの一打にベテランも全力で応える。二走・福留が激走し、勝ち越しの本塁を駆け抜けた。

 神宮を主戦場とする東都大学リーグ。亜大時代には、この地で喜びと悔しさの両方を味わった。3年春からは主力として試合に出場し、3年秋には明治神宮大会優勝を経験。だが、4年秋のリーグ戦では右手を骨折。三塁側のボールボーイとして学生最後の試合を終えた。

 「最後の最後で試合に出られなかったり、悔しい思いをしましたけど、優勝したりといい経験もできた。プロ野球選手として戻って来ることができたので、全てがいい思い出です」

 得点圏打率を・350とした木浪のバットが、貴重な追加点を生み出した。先頭で迎えた九回。4番手・近藤の直球を中前へはじき返した。無死一、二塁となってから近本の内野安打に相手の失策が絡み生還。2点差とし、勝機を高めた。

 4月18日のヤクルト戦では全力疾走を怠って途中交代を命じられた。それだけに「試合に出られることが一番。全力疾走とかできることをやっていきたい」と起用に全力で応えている。

 ルーキーの奮闘を含め、チーム一丸の勝利で連敗を阻止。2位ヤクルトと1ゲーム差に迫った。5カード連続の勝ち越しを飾れば、並ぶことができる。「絶対あしたも勝ちますので、熱い声援お願いします」。初のヒーローインタビューではたくましく声を張り上げた。目の前の一戦、一戦に全身全霊を注ぎ、チームの勝利に貢献し続ける。

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