高山は600万円減3200万円 記者から増減聞かれ逆質問「どう思いますか?」

 阪神の高山俊外野手(25)が26日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、600万減の年俸3200万円でサインした(年俸は推定)。今季は45試合の出場にとどまり、打率・172。2軍生活も長く、悔しいシーズンだった。秋季キャンプでの手応えを踏まえ、来季に「自信があります」と力を込める。16年の新人王が屈辱をバネに、輝きを取り戻す。

 唇をかみ、ふがいない自分を悔いた。だが視線の先には来季、1軍で躍動する己の姿が描かれている。午後1時55分に球団事務所を訪れ、2時7分に会見場に現れた高山。約10分間の交渉が、自戒の念の強さを物語る。増減を尋ねられた高山は、苦笑しながら逆質問した。

 「どう思いますか?」

 1年目の16年は134試合の出場で球団新人最多安打となる136安打をマークし、新人王に輝いた。昨季は103試合に出場し、打率・250。今季は3年連続の開幕スタメンを勝ち取ったが、5月18日に出場選手登録を抹消された。

 結局45試合の出場にとどまり、打率は・172。今季を振り返るように求められると「1年間通して、皆さんも分かってる通りの結果だったので。僕自身一番分かっているんで、ここで言わなくてもいいかなと思います」と悔しさを押し殺す。

 再起を懸ける来季。「矢野さんと2人で話す時間もありましたし、もう一回自分のスタイルで勝負しようというか。目指していく方向性は固まっていますし、自信はあります」と不敵に笑う。今季は方向性が定まらなかったか、と問われ「もう、いいんじゃないですか、今シーズンは。自分が一番分かっているので」と一蹴した。

 谷本球団本部長は「中心になってもらわないといけない選手、と伝えました。秋季キャンプでも、前向きに取り組んでいたのが体から伝わってきましたので」と期待を込める。痛いほど味わった悔しさを糧に、虎のヒットメーカーは“復活”の二文字を追い求めていく。

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