金本阪神、最下位危機 逆転負けで中日と0・5差…29日にも自力CS消滅

 足早にベンチを後にする金本監督(中央)
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 「中日4-3阪神」(28日、ナゴヤドーム)

 2年ぶりのシーズン負け越しが決まり、29日にも自力CSの可能性が消滅する危機に立たされた。序盤からリードした展開で試合を進めた阪神だったが、2点リードの五回に3連続内野安打などで同点とされ、六回に勝ち越しを許すと、そこから反撃する力はなかった。対中日のシーズン負け越しも決まり、6位・中日とのゲーム差は0・5。CSどころか、最下位が迫ってきた。

 岩瀬の節目を祝う大歓声が遠くで響き、三塁ベンチ裏には重い敗者の列が連なる。不運な打球にミスも重なった逆転負け。金本監督は感情を押し殺すように言葉を発し、選手をかばったが…。ミスが黒星につながった。

 「(森越の守備の球際に関して問われ)今日は言えばキリがないし…まあそこは選手は、何て言うのかな、(ミスを)やろうと思ってやってるわけじゃないし、一生懸命やった中でのそういうあれですから」

 2点リードの五回の守備だ。先頭の大島にボテボテの不運な遊撃内野安打を許し、続くビシエドの二遊間への打球を森越は飛び付いて好捕したが、一塁への悪送球で無死一、三塁に。続くアルモンテの二遊間への打球には、またも森越が追い付きながらも捕球しきれずにこぼしてしまい1点を献上。さらに高橋にも同点打を許す悪夢の4連打となった。

 悪い流れは断ち切れない。六回に1死一、二塁から大山と福留が連続三振に倒れて好機を逃すと、その裏のマウンドには才木を送り込んだ。藤川の負傷による戦線離脱を受け、中継ぎに抜てきを決めた一手も実らない。先頭の荒木に二塁打を許し、続く平田に右前適時打で勝ち越された。

 才木は「準備はしっかりできていました。チームに迷惑をかけてしまって申し訳ないです」と反省。金本監督は「(六回は)2人で1点取られましたからね。調子が…(ボールが)甘いところにいったのか、球が走ってなかったのかどっちかでしょうけど」と振り返った。講じた策が思うように決まらないところに、チーム状態の悪さが出てしまう。

 これで広島、巨人に続き、対中日の負け越しが決定。3球団への負け越しはシーズン5位の12年以来のこと。借金も2年ぶりの今季ワーストの「13」。今日29日にも自力CSが消滅し、最下位・中日とのゲーム差も「0・5」に縮まってしまった。

 金本監督は最後に「明日やるだけです」と力を込めたが、あまりに流れが悪い。中日のベテラン勢の躍動に花を添えたような低調なプレーでの敗戦。CS進出の可能性が残っているとは思えない戦いが寂しく映る。

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