梅ちゃんは元気 燕キラー、対戦打率・405

 「ヤクルト3-2阪神」(17日、神宮球場)

 敗戦の中で確かな光を放った。阪神・梅野隆太郎捕手(27)が反撃への気運を高める2安打1打点。これで相性がいいヤクルト戦の今季通算成績は37打数15安打、打率・405となった。大好きな燕相手に第2、3戦も大暴れして、必ず勝利を呼び込む。

 最後の最後だった。敵陣のヒーローインタビューが行われているのを尻目に、ベンチを後にする。僅差の中での敗戦。フル出場でマスクをかぶった梅野が帰路を急いだ。打っては2安打1打点の活躍。だからこそ…勝ちたかった。悔しさのにじむ背中に、次戦への熱い思いを込めた。

 打棒が光ったのは二回だ。点差は2点。1死走者なしから、まずはロサリオが右前へとはじき返した。暴投で二進に成功すると、鳥谷は変化球を右前へ。続く俊介が浅い中飛に倒れた後、梅野に第1打席が巡る。カウント1-1からの3球目。鋭く振り抜いた打球は三塁・谷内のグラブをはじき、左翼方向へ勢い衰えぬまま抜けていく。「神宮はある程度打ち合いになる。なんとか打てるところで1本と思っていた」。適時二塁打で反撃の1点をもぎ取り、後続へとつないだ。

 四回にも2死一、二塁から左前打でチャンスメーク。3試合ぶりのマルチ安打と快音を奏でたが、ヤクルトは大好物だった。12度目の対戦となったこの日。37打数15安打で対戦打率は・405まで上昇した。「1点でも多くとらないといけない気持ちがいい方向に進んでいる」。ゲームを任された捕手として、なんとか援護点を。梅野は常に、引っ張る投手陣のことを考えていた。

 「勝利をつかんではじめて、評価されるポジションだからね」

 思いは一つ、同級生の秋山を助けたい。7月20日・DeNA戦以来のバッテリーで、6勝目へ援護射撃といきたかった。埋められなかった1点の差。それでも最後には扇の要として、前を向くことを忘れなかった。「捕手としていい場面で打ちたい」。燕党の声援でわく神宮球場で、梅野が力を込めた。

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