「阪神７－１ＤｅＮＡ」（１日、甲子園球場）

　苦にはしない。むしろ“好物”としている。頼もしいくらいの左キラーぶりをさく裂させる。糸原が今季３度目の猛打賞。特にＤｅＮＡ先発・今永からタイムリーを含む２安打を放つなど、左投手の対戦打率を・４６７に上昇させた。

　初球から攻めた。初回に糸井の先制打で勢いづく中、福留の死球で２死一、三塁となり糸原が打席へ。「福留さんがあのような形で出塁してつないでくれたので、何が何でもかえしてやろうという気持ちで」。初球、外角直球を捉えた打球は中前適時打となった。

　快音はこれで終わらない。四回の先頭打席では右前打を放つと、秋山のタイムリーで生還。七回には右の三嶋から中前打。これで２戦連続の複数安打をマーク。打率・３２１の好調ぶりだ。

　いかんなく持ち味を発揮したい。２日のＤｅＮＡ先発は浜口、３日は東の予定。次カード・中日戦でも４日に小笠原、５日にガルシアとの対決が濃厚だ。この日を含め５戦連続で左投手が先発してくる可能性もある中で、左腕を怖がらない糸原の打棒がカギを握る。

　攻めの姿勢が頼もしい。糸原の内容に金本監督は「左投手が来ても怖がらないというかね。踏み込めるのが彼の良さであり、強さなんでね」と評価。猛虎の“左殺し”が黄金週間を白星で彩っていく。