「阪神紅白戦、紅組２－４白組」（７日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座）

　阪神の藤浪晋太郎投手（２３）が紅組の２番手で登板し、２回を４安打２失点（自責１）。直球と制球面に手応えを明かす一方、変化球の精度に課題も残す形に。フォームを確認しながらの投球で、球団のスピード計測は１５０キロを超えた。

　６年目にして最速の実戦登板。収穫は１イニング目だ。４番の中谷には直球勝負。１４８キロで右飛に抑えると、続く陽川も空振り三振。「バランスよく投げられたのでね」とイニング間にブルペンにも入った。だが、香田投手コーチが指摘する。

　「ブルペンからすると今日はもうひとつ。バランスとか、力を抜くことを意識してやっているけど、まだ作っている途上です」

　課題は続く四回だ。２死からの３連打で２失点。この日の変化球はカットボール、スライダーの２球種だけだったが、軸となる球の精度を反省した。「引っ掛け過ぎた。スローではなく投球。組み立て、配球ができるようにならないと」。収穫があるからこそ、悔しがった。

　視察した侍ジャパンの稲葉監督が願いを込めて言う。「五輪までまだ２年半ある。ぜひ出てきて欲しい選手です」。阪神、そして球界を背負うべき投手。次回は中３日で１１日のＤｅＮＡとの練習試合。実戦漬けでシーズンに弾みを付ける。