新外国人・モレノ 守護神なら35S超える マテ&ドリよ覚悟!新球カットで「競争」
阪神の新外国人、ディエゴ・モレノ投手(30)が26日、兵庫県西宮市内の球団事務所で入団会見に臨み、シーズン35セーブを宣言。エース・メッセンジャー、昨季最優秀中継ぎ投手のマテオ、同セーブ王のドリスと外国人枠の問題もあるが、「競争だ」と割って入る意気込みを示した。新球カットボールを携え、ジャパニーズドリームをつかむ。
会見場の外では粉雪が舞った。新天地での活躍の前祝いだろうか。モレノは初めて見る光景に、心を躍らせていた。「すごく感激したね。日本に来ることができて、良かったと感じているよ」。ベネズエラ出身の30歳。「流行」の髪型に、整えたヒゲを携え、大志を抱いて海を渡ってきた。
「役割はどこでもいい。もし、抑えを任せてくれるなら35セーブは超えたいね。記録があるなら抜けるように」
臆することなく誓った。会見でモレノは5度、「競争」という言葉を使った。当然、置かれた立場は理解している。阪神の助っ人投手陣は現状、エース・メッセンジャーを筆頭に、昨季最優秀中継ぎ投手のマテオ、同セーブ王のドリスがいる。立ちはだかる外国人枠。それでも「競争するつもりできたんだ」と宣言した。
150キロ超の直球に、右打者にも駆使する決め球・チェンジアップで高い奪三振率を誇る。春季キャンプは1軍スタート。谷本球団本部長が意図を明かす。「順番がどうこうではなく、競争から勝ち残った選手がマウンドに立つので。沖縄に連れていくのもそのためです」。開幕は2軍スタートの可能性が高いが、ハイレベルな競争を歓迎する。
豪快な発言の裏に、勤勉な性格ものぞく。シーズンを前に「中心で組み立てたい」と、新球のカットボールを習得。会見前に球場施設を見学し、ブルペンで投げた。既に自主トレ先のフロリダ州タンパで投球練習を再開。15球ごとに走り込み、別のマウンドで投げる特殊な練習を繰り返し、対応力を身に付けてきた。
「いろんな場所で投げることを心掛けた。慣れるためにね。新しい練習を取り入れたかった。工夫しながら」
覚えた日本語は「アリガトウ」と「ダレ?」。「グーグルで調べたんだよ」と笑わせた。日本に溶け込もうとする姿勢も魅力。メジャー通算1勝ながら3Aでは、通算104試合登板で12勝4敗9セーブ、防御率3・50と実績十分だ。競争で勝ち取る守護神のイス。“4番目”の男では終わらない。
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