中谷、来季は全試合出場で3割や 今オフ野手陣最高217%UPで契約更改

 阪神・中谷将大外野手(24)が5日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸1200万円から、217%アップとなる2600万増の3800万円でサインした。レギュラー奪取を目指す来季は打率3割を目標に掲げ、全試合出場を目指す。猛虎打線の中軸を担い、新時代を切り開く。

 スーツに身を包んだ中谷が、ほんの少しだけ頬を緩めた。チーム最多20本塁打を放った飛躍の1年を評価され、大幅昇給をゲット。だが、喜びは一瞬で心の奥にしまった。「(打率)3割を目指すという気持ちが強いです」。レギュラー奪取への決意。プロ8年目の来季は、長打と確率の二兎(にと)を追う。

 今季は自己最多133試合に出場し、打率・241。鮮やかなアーチを何本もかけた一方で「悪かった時は修正の仕方が分からず、ズルズルいってしまいました」と反省。DeNAとのCSファーストSでは大山にチャンスを譲り、悔しさを味わった。何かを変えなければ、高みにはいけない。

 シーズン終了後の練習から徹底的に右打ちの練習を始めた。進塁打を含むチーム打撃を染みつかせ、またインサイドアウトのスイングを固める。「打率を残すためには右方向に打たないといけないと思います。来年は自分で考えて、行動してやっていきたいです」。アベレージ3割を達成し、長打力を兼ね備えた新境地を見つける。

 さらに、もう一つの目標が来季の全試合出場だ。「そういう気持ちしかないですね」。打率3割と合わせて志を果たせば、阪神の生え抜き外野手では08年の赤星憲広(打率・312)以来、10年ぶりとなる。

 球団も次代の大砲候補に最大級の期待をかける。谷本球団本部長が「そうかも分からないですね」と話す通り、昇給率は今オフ野手陣最高の217%。悲願のリーグ優勝、日本一を成し遂げるために、背番号60の成長は欠かせない。

 「一つのポジションを極めて、そこを渡さないという気持ちでやっていきたいです」

 中谷の決意が会見場に響きわたった。小さく芽吹いた苗は厳しい冬を乗り越え、大輪の花を咲かせる。

2023-11-05
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