金本監督、上本の拙守に怒り「体でいかないと。負けられない試合の…同点でね」

 「阪神2-4中日」(3日、甲子園球場)

 6連勝はならなかった。阪神は2点ビハインドから一時は同点としながら、直後の七回に守備のミスから2点を献上。試合後の金本知憲監督(49)は勝ち越しの走者を許した上本博紀内野手(31)の守備に怒りをにじませた。5日からは敵地で広島3連戦。きっちり立て直して、6・5差で大一番に臨む。

 完敗ではなかったからこそ悔いが残る。言葉にも感情がこもる。6連勝とはならなかった敗戦。優勝にかける強い思いが、そのワンプレーに「温度差」を感じさせた。金本監督は表情を曇らせ、怒気を含めて口を開いた。

 「あれはもう、体でいかないと。負けられない試合の…同点でね、そういう守りには見えない」

 指揮官の口調が強くなったのも無理はない。記録はヒットでもアウトにできたプレー。分岐点は七回の上本の守備だ。1死からの福田の打球がライナーで上本の右側へ。それに対し、体ごといかずにグラブを差し出して捕りにいったものの、そらす形となった中前打。そこからの2失点も、そのミスがなければ…という流れに映った。

 久慈内野守備走塁コーチは「こっちはアウトと思って見ていた。メンディー(メンドーサ)に申し訳ない。何でなんかなあ。すべては上本のあのプレー」とばっさり。初登板で力投していた右腕を守りで足を引っ張った形に、金本監督も「しょうがないですね、そういう選手を使ってるんですから、僕が」と声を落とした。

 夏のロード後、前日2日まで甲子園で5連勝。この6連戦前に口にした「5勝1敗」の目標はクリアしたが、この試合も勝てる要素は十分にあった。6連勝で5日からの広島3連戦に挑みたかったが、時間は戻ってくれない。

 「(広島3連戦は)やるだけです。(この6連戦は)いい試合もあったし、今日みたいな試合もあったし。そこがモロさというか、チームの未熟さというか、そこだと思うし。そこをしっかり立て直していかないと」

 終わった以上は前を向くだけ。広島と6・5ゲーム差での勝負の3連戦。本気で優勝を狙うからこそ、このままではいけない。チームとして、この敗戦を受け止め、覚悟を決めて挑む。それだけだ。

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