福留11号先制弾 勝負強いベテラン「必死に走った」

 「阪神4-0ヤクルト」(5日、京セラドーム大阪)

 やはりこの男は頼りになる。誰もがそんな思いを抱くような打球が右翼へ一直線で飛んでいった。今季11号先制ソロ。阪神を優勢に持ち込んだのは福留だった。

 あっさりと2死を奪われた一回。2試合ぶりの出場で3番に座る主将が一振りで捉えた。「ちょっと(入るか)不安だったから必死に走った」と言うが、悠々と右翼フェンスを越えた。自身、直近の出場5試合で3本塁打。15打数6安打で打率4割と好調を維持している。

 またも“福留弾”が勝利につながった。本塁打を放った試合の連勝は昨季から数えると「13」に伸びた。お立ち台で不敗神話については「(そう呼ぶのは)ダメです」とおどけて笑わせたが、相手にとっては脅威。勝敗を左右する重要な局面で、ベテランの勝負強さが際立っている。

 休養を与えられ「そういう配慮をしていただいているし、試合の中で自分のできることをやれるように準備はしている」と話す。守備でもフェンスにぶつかりながら好捕し、走っても一塁から本塁へ激走。バット以外でもチームをけん引している。

 カード3連勝へ。「がんばります」とファンの前で誓った。残された可能性を信じて上を目指す。主将がチームを突き上げてくれるに違いない。

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