鯉止めた!虎は止まらん4連勝 鳥谷2点適時打&好守で勝利導く

 「阪神4-2広島」(14日、甲子園球場)

 阪神が10連勝中の首位広島を止め、4連勝をマークした。打線を引っ張ったのは、開幕から好調が続くベテランの鳥谷敬内野手(35)だ。0-0の三回に押し出し四球で1点を奪った後、右線へ2点二塁打。守備でも軽快なプレーで投手陣を助けた。チームの連勝を支えているのは、間違いなく背番号1だ。

 聖地の大声援を全身に受けてバットを振り抜いた。快音が響く。鳥谷のバットから貴重な追加点が生まれた。「1アウトで回してくれたので、外野フライでもよかったし、積極的にいこうと思った」。ベテランらしい一振り。チームの勝利に酔いしれることなく、淡々と振り返った。

 三回、1点を先制し、なおも1死満塁。この好機で強烈な打球が右線を襲う。チームの勢いそのままに、鮮やかに放った2点適時二塁打。3点を奪った攻撃が終わると、ベンチにいたナインは笑顔で背番号1を迎え入れた。

 守備でも好プレーをみせる。3-1の七回2死。松山の三遊間への打球をグラブの先で捕球する。大きく体勢を崩しながらも一塁へノーバウンド送球。先発・メッセンジャーの力投を支えた。「先発に勝ちが付くのが重要」。試合の流れを引き渡さない大きなワンプレーだった。

 遊撃から三塁へのコンバートは簡単ではない。かつて同じ経験をした藤本2軍内野守備走塁コーチは言う。「距離も違えば、打球の速さも全然違うからね。ぴゅっと伸びてたり。バウンドの合わせ方も違ってくるし、トリ(鳥谷)も苦労していると思うよ」。開幕から三塁を守っているベテランは「まだ全部の球場を守ってないからなんとも言えない」と話すが、確実に順応力は上がっている。

 昨オフから開幕前にかけて、テレビ出演のオファーを多数受けたが断ったという。昨年の不振を考えれば、当然なのかもしれない。だが、周囲の見方は少し違う。ある関係者は「責任感が強い男だから」と話す。公の場に出る時間があるならば、自身の調整に努めたい-。「今年ダメだったら終わるつもりで」と話した言葉通り、相当な覚悟でシーズンに臨んでいる。

 これでチームは4連勝。広島の11連勝も阻止した。「あした、あさってと、カープに2つ勝ちたい」。虎の顔・鳥谷敬。また、勝利に導いてくれる。

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