福原2軍育成コーチ「一芸」磨け! 「困った時に投げられるボール」が長寿の秘訣

 今季限りで現役を引退した福原忍氏(39)が24日、西宮市内の球団事務所で、阪神2軍育成コーチ就任の会見を行った。背番号は「85」。現役引退からすぐのコーチ就任だが、18年間の経験を基に、選手には「一芸」を磨く重要性を説く考えだ。直球でも変化球でも、絶対的なボールを習得することが「長寿の秘訣(ひけつ)」につながる。29日の鳴尾浜での秋季練習が初指導となる。

 18年間の現役生活を終え、続けて迎える19年目は2軍育成コーチとして、タテジマに袖を通す。まだ「全然イメージが湧かない」と話しながらも、若虎に伝えるべき信念ははっきりとしている。福原氏が若虎に説くのは、「一芸」を磨き抜く重要性だった。

 「困った時にしっかり投げられるボール、そういう自信を持って投げられるボール。困った時に投げられるピッチャーを育てたい。それがストレートか変化球なのかは本人によってあると思うので」

 自身の経験から導き出した考えがそこにある。福原氏であれば、力強い直球にこだわりを持った上で、緩いカーブも巧みに操った。基本的にその2種類だったが、それぞれに強い自信を持っていたからこそ、18年にわたって第一線で活躍できた。

 「(そういうボールがないと長年できないかと問われ)とは思いますけどね。ピンチとかの場面で、この一球というところでどういうボールを投げるか」

 それが直球でも変化球であってもいい。長寿の秘訣でもある「一芸」へのこだわりは、伸び悩む若手へのきっかけにも成り得る。今季は2軍生活が長かったこともあり、若い投手らと接する機会が多かった。期待の望月をはじめ、何とかしてやりたいと思う気持ちと同時に、だからこそ、もっとやらせる必要性も感じている。

 「まだ正直、練習ももっとできるんじゃないかとか、もっとしなきゃいけないんじゃないかという気持ちはあったので。そういうのも見て、話をしてできたらと」

 コーチ1年目とはいえ、言うべきことははっきりと言う。金本監督も「どんどん遠慮なく1年目から言えばいいと思うし。技術的にもいっぱい言った方がいいと思うよ。何か当てはまるような選手も絶対いると思うし」と期待を込める。すべては選手のため、1軍の優勝のために働く。

 「まだ殻を破りきれてない子が多い。そういった子をしっかりアドバイスできれば」

 今後は、29日からの鳴尾浜での秋季練習が初指導の場となる。コーチ受諾の要因を問われると「野球が好きなんですかね」と笑った。立場は変わっても、白球に携わることは同じ。自身の夢に生きた18年を終え、新たな19年目は若虎の夢を共に追い続けていく。

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