高山、虎新人最多タイ11度目猛打賞 3位DeNAに2・5差

 「DeNA3-9阪神」(23日、横浜スタジアム)

 猛虎打線のカーニバルだ。阪神の高山俊外野手(23)が三回までに3打席連続安打で今季11度目の猛打賞とし、98年・坪井智哉(現DeNA打撃コーチ)がマークした球団新人最多記録に並んだ。チームは初回に5点を先制すると、三回までに9得点。今季2度目の先発全員安打で2連勝し、3位・DeNAと2・5ゲーム差。反攻はここからや!

 記念すべきこの日3本目の「H」ランプは、進化を証明する会心の一打だった。7-0の三回1死一塁。高山は先発・井納の高めに浮いた直球を引っ張り込み、右前へはじき返した。98年の坪井智哉以来、球団新人最多タイの11度目の猛打賞を記録。世代屈指のヒットメーカーが、偉大な先輩と肩を並べた。

 「本当にいいことだと思うので、これからも続けていきたい」

 初回1死一塁は「ここ最近チームに流れを持ってくることができていなかったので、懸けていた」と、フルスイングで146キロ直球を捉えて右前打。二回の先頭では低めに沈み込むフォークにうまく反応し、鮮やかに中前へと運んだ。3安打固め打ちは14日・中日戦以来、6試合ぶりだ。

 最近5試合は14打数2安打、打率・143。21日・巨人戦では、高木の前に3打席連続三振に倒れた。「砂田投手から最後にもう1本打ってアピールしたかった」。この日の5打席目は、左腕の前に空振り三振。決して満足することはない。飽くなき向上心が、黄金ルーキーの成長を加速させている。

 「どのコースも打たないといけないですが、そこ(内角)もその一つだと思います」

 出場108試合で、奏でたヒットの数はこの日で107本。東京六大学リーグの通算安打記録を48年ぶりに塗り替えた実力は、本物だ。しかし、高山が目指すレベルは「球界を代表する選手」。執ように攻められるインコースへの対応は、重要な課題の一つ。打つポイントを前に設定するなど工夫を重ねているが、片岡打撃コーチは気持ちの部分を説く。

 「うまくさばこうとしているけど、詰まることを恐れてはいけない。原口は詰まってももっていくでしょ?ああいう打撃も、身につけていかないとな」

 21日に高木から喫した初回の見逃し三振は、内角146キロ直球に腰が引けてのものだった。もちろん、場合によってはファウルで逃げることも必要。その中で厳しい内角攻めにも勇気を出して踏み込んでいければ、さらなる高みは見えてくる。

 チームは3位・DeNAとの大事な初戦を勝利で飾り、これでゲーム差は2・5。真夏の反攻を狙う虎に新人の活躍は欠かせない。3試合連続で3番に座る高山のバットが、逆転の鍵を握っている。

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