サターホワイト決意の「生涯虎宣言」

 阪神の新外国人右腕、コーディ・サターホワイト投手(29)=前エンゼルス傘下3Aソルトレーク=が16日、兵庫県西宮市の球団事務所で入団会見を行った。背番号は「75」に決定。苦しむリリーフ陣の救世主となるべく、宝刀・スプリットを武器に勝負へ挑む。迷いなく語った「生涯虎宣言」が決意の表れだ。

 緊張の面持ちで会見場に現れたサターホワイトは、日本の野球の印象を聞かれると少し頬を緩めた。「(昨年のプレミア12で来日した時は)回転ずしに行きましたね」。異国の地での新たな挑戦は、期待もあれば不安もある。だが、もう後戻りできない。苦しい中継ぎ事情を救うことが、課された使命だ。

 「チームを助けられる投球をしたいと思いますし、そのために自分の持っているものを全て出して、ベストを尽くしたいと思います」

 最速154キロの直球でコースを狙い、勝負球は宝刀・スプリット。今季は3Aで18試合に登板し、3勝1敗、防御率1・80と納得の投球を続けてきた。今度は尊敬する日本人プレーヤーに全力で向かっていく。

 「自分が小さい時に日本人選手がプレーしているのを見て、一生懸命プレーするというか、『野球のことを分かってるな』という印象はありましたね。イチロー、ヒデキ・マツイ(松井秀喜)、ヒデオ・ノモ(野茂英雄)」

 昨秋のプレミア12では、米国代表として日本戦に登板。ソフトバンク・松田に満塁本塁打を浴びた。「対戦することがあれば三振を取りたいです」。悔しさは今でも心に残っている。リベンジは、日本シリーズしかない。

 08年にデトロイト・タイガースでプロの世界に入り、日本での新たなチームも「タイガース」。虎に縁があることは、本人も自覚している。

 「プロ野球人生はタイガースから始まったということで、最後もタイガースで野球を終えられるように頑張りたいと思います」

 17日から鳴尾浜で練習を開始する予定。今月中の1軍デビューも夢の話ではない。虎柄に染まる背番号75が、新生・金本阪神を救う。

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