金本監督、攻守でミスの高山に苦言

 8回、送りバントを失敗する高山(撮影・田中太一)
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 「交流戦、阪神2-3西武」(5日、甲子園球場)

 超変革の道は険しい。延長十二回の激闘に競り負け、今季7度目の延長戦でも勝てなかった。阪神・金本知憲監督(48)は三回に失策を犯し、八回の勝ち越し機に犠打を決められなかったドラフト1位・高山俊外野手(23)=明大=に苦言を呈した。誰しもが通るイバラの道。苦難を乗り越え、変革の扉を押し開け-。

 貯金生活を楽しめない。上乗せしようとしたところで、またもゼロに逆戻りだ。「(貯金2が)遠いですね」。試合後の会見。金本監督が思いを吐き出す。結果だけでなく、ミスも絡んだ敗戦の内容にも重さが残った。

 「今日はその2つのプレーが目立ってしまったけど、高山がこれからレギュラーとして信頼ある選手になっていくには、今日みたいなプレーを絶対にやらない(ように)。やることはきちんとできるというね。右打ちとかバント、(守備で)後ろにそらさないとか」

 延長十二回に喫した失点での競り負け。ただ、そこまでに防げた点があった。得点できたかもしれない攻撃もあった。金本監督が振り返った「その2つのプレー」。いずれも高山が絡んでいた。

 まずは三回1死での守備だ。秋山のライナー性のワンバウンドした打球の処理を誤って後ろにそらすと、一気に三塁に進まれた。記録は左前打と失策。続く金子侑の中犠飛で2点目を奪われた。中村外野守備走塁コーチも「止めようという意思が見えなかった。それでは上達しません」と厳しく振り返った。

 さらにもう一つは攻撃でのミス。八回、連打で無死一、二塁となった場面。初球に試みた送りバントは、三塁封殺となる捕ゴロで失敗に。勢いを止める形となって、結果的に無得点に終わった。

 もちろん、高山一人に敗戦の責任を背負わせるつもりはない。ただ、レギュラーとして定着していくためには、感じてもらわないといけないものがある。ミスに言及したのも、期待の裏返しだ。

 「彼がどう考えるかね。『こういう日もあるよ』で終わるのか、ちゃんと責任を重く感じて練習に取り組むのかで、方向性が違ってくると思うしね」

 貯金1で迎えた試合は、これで5月11日の巨人戦から8連敗。さらに延長戦も7戦4敗3分けと未勝利。負の連鎖をダブルで断ち切るチャンスも逃した。貯金「2」の壁、レギュラー取りへの壁。越えていかなければ、次のステップには進んでいけない。

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