阪神・金本知憲監督（４７）が２１日、甲子園でのファン感謝デーのオープニングで、新スローガンを発表した。就任以来、何度も繰り返したきた変革への思いも込めて「超変革　Ｆｉｇｈｔｉｎｇ　Ｓｐｉｒｉｔ」に決定。チームもファンも一体となって、この言葉の下に戦っていく。

　力強い宣誓が一瞬の静寂を破る。甲子園に響く。呼応して、拍手と歓声が巻き起こる。ファン感謝デーのオープニング。金本監督が決意を示した。バックスクリーンに映し出された新スローガン「超変革　Ｆｉｇｈｔｉｎｇ　Ｓｐｉｒｉｔ」。この言葉が、金本阪神の指針となる。

　「（久々の甲子園は）ちょっと緊張したけどね。（スローガンは）いろいろなアイデアをもらって、（これが）いいね、って選んで。下にファイティングスピリットってあるのを忘れないようにね」

　就任以来、何度も繰り返してきた思い。ただの変革ではないから「オーバーにね」と“超”を付けた。ものすごい変革、変革を超える変革。闘志を込めて成し遂げる。球団もファンも一丸となって実現する。そのためにも選手の奮起が必要だ。

　「おれたちは手助けというか、ムチ打ったりとかしかできないけど。やるのは選手。選手が変わってくれないと。変えるだけの努力はしますよ」

　簡単な道のりではないと分かっているが、選手への信頼は変わらない。期待も大きい。この日の甲子園には、０９年のリニューアル後のファン感謝デーでは最多となる４万３０００人が集結。そんな中でのあいさつの中で、あえて言ってみせた。

　「この中で来年、とんでもない成績を残してくれそうな選手、何か革命を起こしてくれそうな選手が、必ず出てきてくれることを祈っています。それは誰なのか、ファンのみなさん、期待しておいてください」

　求めるのは予想を超える成長やうれしい誤算。歴代監督らがそれぞれの冠名で設定したシーズンを通しての『監督賞』に関しては「それはおいおい。まだ分からない」と話すに止めたが、変革の象徴となるニューヒーローの台頭は大歓迎だ。

　背番号「６」の金本監督が、甲子園のファンの前に姿を見せたのは就任後初。「私監督、そしてコーチ、選手、１軍、２軍、フロント、そしてファンも一つになって結束して来年、戦っていきます」。高らかに叫んだ所信表明と共に、みんなで戦っていく。