鳥谷&上本で好機演出 1・2番機能
「中日2-3阪神」(29日、ナゴド)
猛虎打線に流れが出てきた。打順1番から始まったイニングは3度。そのすべてで鳥谷、上本のどちらかが出塁し、好機をもたらした。和田監督は「上位で点を取れる取れないにかかわらず、つないで仕事をしている」と1、2番コンビへの手応えを口にした。
初回は1死から上本が中前打を放ち、福留の打席ですかさず盗塁。六回は鳥谷が中前打で上本が犠打。そして、八回は鳥谷が四球、上本が犠打で送った。「クリーンアップが打っていれば、もっと点を取れた」と指揮官が振り返るようにいずれも得点には結びつかなかったが、相手にじわじわと重圧を与えた。
三回にはミスをものともせず、このコンビで先制点を奪った。無死一塁から能見が送りバントに失敗したが、鳥谷が右前打で好機を拡大。一走の鶴岡が好走塁で三塁まで進み、上本の二ゴロの間に生還した。「ランナーをかえすことだけ考えました」と振り返った上本。西岡、大和ら今季6人が務めてきた「2番」が曲折を経て機能しているのは明白だ。
2人が呼吸を読み合うようなチャンスメークは明るい兆し。鳥谷は「それはそれで…」といつもどおりクールだが、この流れは今後の首位決戦へ大きな意味を持つ。