「阪神１－５中日」（８日、甲子園）

　思わず天を仰いだ。あと１アウト、あと１ストライクの状況から、痛恨の一打を許してしまう。阪神・能見は５回２／３を５失点でリーグワーストの９敗目。ここを抑えれば、という場面で粘りきれなかった。

　「（和田への１球は狙いより）高めにいってたから。（全体的なボールは）藤井さんも悪くはないと言ってたけど。難しいですね」

　悔やまれたのは六回だ。１死一、三塁からのルナは一ゴロに打ち取り、２死二、三塁で和田の場面だった。一塁が空いている中、次がそこまで２三振の藤井だったが和田との勝負を選択。２球で追い込み、２ボールを挟んでの５球目だ。外角のボール気味の直球を、右中間を破られる２点適時二塁打とされた。

　さらに続く藤井には、２死二塁から初球を左越えの適時三塁打とされた。気持ちは切り替えていたが「あの辺がね」と反省。初回の２ラン以降粘っていただけに、もう一踏ん張りの場面で屈した。

　和田監督は「（和田は）勝負にいってのところ。何とか踏ん張って欲しかった」と振り返った。中西投手コーチは「広島は相性がいいから。（結果次第でその後を）考える。間をあけるとか」と話し、次回は中５日で１４日・広島戦が濃厚。左腕にとって勝負のマウンドとなる。