虎浮上へサンティアゴの活躍が劇薬!
最下位に沈む阪神。特にリーグ最低のチーム打率・227の打線の不振は深刻。その打開策のキーマンに挙げられるのが、昨季の首位打者マット・マートン外野手(33)。来日6年目を迎える助っ人の復調はどうすればいいのか。デイリースポーツ評論家・西山秀二氏に聞いた。
過去5年で4度、打率3割を記録したマートンが現在は打率・233で本塁打0本と大不振。10日の広島戦はついに先発を外れた。5番を期待された助っ人の不振がそのままチーム打率の低迷につながっている現状。どうすれば、安打製造機と呼ばれた打撃を復調させられるのか、西山氏はまず現状を分析した。
西山氏「マートンの場合、技術どうこうじゃない。打てないこと、安打が出ないことを審判のストライクゾーンのせいにしたりして、言い訳しているようにしか見えない」
今季、よく見られるのが、外角のストライク、ボールの判定に対する不満げな表情だ。時に、ボールが通ったコースをバットでなぞる審判への侮辱とも取られかねない行為も見せる。その姿勢を大きく問題視した。
「一生懸命さが見られない。一生懸命やっている中で結果が出ないなら、周りも何も言わない。一塁への全力疾走を怠る場面も目立つ。どこかに油断があるのだと思う。そういう意味で、サンティアゴの活躍を期待したい」
登録抹消されたメッセンジャーに代わって、12日から1軍に合流した新外国人のサンティアゴ。15日・中日戦(ナゴヤドーム)の先発が予定されている。西山氏は助っ投の投球がマートン再生のカギを握ると見ている。
「もし、サンティアゴが好投して1軍に残そうとなれば、外国人枠の関係で誰かが外れることになる。これだけ不振が続けばその選択肢の中にマートンが入ってもおかしくない。そうなれば、マートンもメッセンジャーも目の色を変えて必死になると思う」
外国人枠を争う。その危機感こそが、再生への一番の特効薬だと言う。
「原点は一生懸命。彼らも日本に来たばかりのころは、チャンスが欲しくて、たくさんの給料を稼ぎたくて必死にやっていたはず。競争の中に身を置くことによって思い出せば変われるはずだ」
刺激になったのか、マートンは復調に向けて必死にバットを振っていた。サンティアゴ合流という劇薬が相乗効果を生むのか、今後に注目だ。
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