呉昇桓、回またぎも問題なく4人斬り

 「阪神7‐5広島」(8日、京セラ)

 勢いを増す広島打線に待ったをかけた。一発逆転のピンチでの緊急登板も問題はなし。阪神・呉昇桓が鮮やかな火消しを披露し、逃げ切り成功だ。

 「(イニングまたぎも)あると連絡があって準備はしてました」

 出番は2点リードの八回2死一、三塁だ。福原が失点し、ピンチを招いた中で登板。「流れを与えないようにしっかり抑えようと思った」。イニングまたぎでの登板は5月13日の広島戦(米子)以来だったが、準備はできていた。迎えた会沢を二ゴロに打ち取り、反撃の芽を摘んだ。

 九回は3人で抑えてゲームセット。できれば九回から起用したかった和田監督も「よく抑えてくれた」と称えた。大きな存在感はグラウンドを離れても同じ。神宮3連戦の試合前練習中には、突然自動販売機に走ってジュースを購入。能見らに手渡すことがあった。

 「暑いからみんなに元気になって欲しかった。笑わせようと思った。みんなを笑顔にしようと思った」。連敗中の能見を気遣い、チームの雰囲気も考えた行動に優勝にかける思いがあった。

 「連敗してもがっくりせず、1試合1試合戦っていきたい」。藤浪と共にお立ち台に上がった守護神の存在が、首位争いを続けるチームの生命線だ。

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