マテオ、5戦連続零封 新守護神当確

6回、日本ハム・中田から空振り三振を奪うマテオ 
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 「オープン戦、阪神0-1日本ハム」(12日、甲子園球場)

 虎の新守護神はオレだ!マルコス・マテオ投手(31)が六回に2番手で登板し、対外試合4試合目の登板にして初めて走者を背負ったが、後続をピシャリ。日本ハムの主砲・中田も“伝家の宝刀”スライダーで空振り三振に仕留めた。呉昇桓が抜けて空席となっていた抑えのポジションだが、その穴を新助っ人右腕が埋める。

 唯一の不安要素をかき消した。1点ビハインドの六回、マテオは上位打線と対するため、2番手で登板した。気温10度、凍えるような寒さでも、宝刀スライダーはキレキレだ。まず1番・陽岱鋼をインコースから鋭く曲げ、見逃し三振。続く田中賢に右前打されたが、図らずも、待ちわびたシチュエーションが完成した。首脳陣が熱望していた、ランナーを背負った場面だ。

 「ドミニカではセットで止まることは意識していなかったけど、ボークを取られないように意識した。今日はそれができたと思う」

 キャンプで指摘されていたセットポジションの停止を実践。3番・近藤を144キロ直球系で遊直に打ち取ると、続く中田の打席で、2度のけん制を入れた。2球目のシンカーがすっぽ抜け、二進を許したが焦る様子はなし。投球前にきっちり二遊間のサインを確認し、2ボールから横滑りのスライダーを3連投。最後は外角のボールゾーンからの宝刀でハーフスイングさせ、空振り三振に斬った。1打席目に本塁打していた主砲との対戦に「好打者と対戦するのは楽しいね。経験豊富な選手との対戦を楽しんでいるよ」とニッコリと笑った。

 想像以上のキレ味に、その中田は「スライダーの曲がりが予想していたよりも大きかった。いいスライダーだった」と脱帽。金本監督も「相変わらずいいよね」と変わらず絶賛した。

 虎最大の懸案事項が解消された。昨オフに2年連続セーブ王の呉昇桓が退団。新外国人ドリスらとクローザーの座を争ってきたが、ついに紅白戦を含め実戦5試合連続無失点のマテオに当確ランプがともった。香田投手コーチは「ランナーが出てもいいけん制をしていたし、セットで止まっていた。問題なかった」と評価。守護神について「最有力」と明言した。今週中にも連投、イニングまたぎを確認する方針だ。

 マテオは「自分の居場所はそこだと思っている。自信を持ってできているし、抑えのポジションに就く自信がある」と自信満々に言い放った。最大の武器は打者の左右によって苦手をつくらないため、独学でマスターしたスライダー。ヒゲの守護神の決め球に、愛称がつく日も近そうだ。

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