藤浪「戻った」5回2失点CS大丈夫!

 「中日4-3阪神」(28日、ナゴド)

 黄金ルーキーがだいぶ輝きを取り戻した。4回自己ワースト6失点でKOされた前回21日のヤクルト戦(甲子園)から1週間。11勝目は逃したが、阪神・藤浪がきっちりと修正してみせた。

 初回は先頭の藤井に中前打を許したが、続く荒木、森野を外野フライ、和田も遊ゴロに打ち取り、無失点で切り抜けた。これで乗った。前回先発で4四球と制球に苦しんだ姿は、どこにもない。二回と三回は三者凡退に抑え、三回まで全く危なげない投球を続けた。

 それだけに1球の失投が悔やまれる。四回、1死一塁から和田への3球目。151キロ直球が吸い寄せられるように真ん中に入った。フルスイングされた打球はバックスクリーン左へ。痛恨の逆転2ラン被弾となった。

 五回まで球数は67球。十分に余力を残していたが、六回2死満塁の好機に代打を告げられ、降板した。5回3安打2失点の投球に「良かったと思いますし、今日は何もありません。状態が上がったというより、元の状態に戻っただけです」。試合後、いつも丁寧に取材に応じる藤浪も、この日ばかりはさすがに険しい表情。淡々と言葉を並べバスに乗り込んだ。

 現在10勝で今季の残り登板は先発1試合。投手タイトルの可能性もほぼ消えたため、中西投手コーチが示唆していた中継ぎ登板も結局、実現しない。そのため67年に江夏がマークした球団の高卒新人記録の12勝には届かないことが決まった。

 8月に4勝した右腕が9月は4戦して勝ち星なしの2敗。だが、決して下を向く内容ではない。「あの1球だけだね。状態としては良かったと思う」と和田監督。中西コーチも「良かった。バランス良く投げられていた。もう少し長いイニングを投げられたけど、打線との兼ね合いで仕方ない。前回と比べて修正できていた」と評価した。チームが苦しむ中、藤浪の復調は2週間後のCSに向けて明るい材料だ。

 次回は桧山の引退セレモニーが行われる10月5日の巨人戦(甲子園)に先発する。これが今季の最終登板となる。伝統の一戦にふさわしい投球で大先輩の花道を飾る。

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