「阪神春季キャンプ」（１４日、宜野座）

　自分を見つめ直せ‐。阪神の柴田講平外野手（２６）が、チームバッティング練習でバントを２回連続で失敗。全体メニュー終了後の特打を召し上げられ、約１時間ものバント練習を科された。

　個別練習が始まった午後３時過ぎ。メーングラウンドにいるはずの柴田は、宜野座ドームで打撃マシンを相手にバントを繰り返していた。特打ならぬ“特バント”。関川打撃コーチは「やらなきゃいけない選手なんだから」と話した。

　チームバッティング練習で求められるのは、状況に応じてバントやエンドラン、右打ちなど。そこで仕事をこなせなかった「２番・中堅」候補へのムチだった。第１打席は無死一、二塁。柴田は投手の前にバントを転がして、二塁走者が三塁で封殺された。第２打席の１死三塁はスクイズで２度ファウル。さらにスリーバントまで失敗した。

　小技を要求される位置にいる選手にとっては致命的なミス。「自分にプレッシャーをかけてやったけど、ああいうところで失敗しちゃいけない。きょうの失敗を次につなげたい。次は必ず決める」と猛省した。

　昨季５位に沈んだ一因は、つなぎの野球の破たんだった。和田監督は「去年はやるべきことができなくなって沈んでいった。練習でも実戦同様、一発で決めてもらわないと」。チーム全体を引き締めるように、語気を強めた。