前橋育英・山田監督 男泣き サッカー版“スクール☆ウォーズ”

 「全国高校サッカー選手権・決勝、前橋育英1-0流通経済大柏」(8日、埼玉スタジアム)

 3度目の決勝の舞台で、ついに悲願を実らせた。“上州のタイガー軍団”前橋育英(群馬)が1-0で流通経大柏(千葉)を下し、群馬県勢として初優勝を飾った。試合終了間際の後半47分、FW榎本樹(2年)が決勝ゴールを決めた。昨年は決勝で青森山田(青森)に0-5と大敗。同じ舞台でリベンジを果たす戴冠に、選手たちは歓喜の涙を流した。

 就任36年目、ついにこの日が来た。優勝監督インタビュー。前橋育英・山田監督は「生徒たちが一生懸命やってくれて…」と話して絶句。涙があふれた。

 36年前を「ヤバイですよ。“スクール☆ウォーズ”」と振り返る。部室に行くとリーゼント姿の部員から「お前、誰だ」と言われ「山田と申します」とあいさつしたという。

 体当たりで指導した。長距離走で、1対1のボールの奪い合いで、相撲までやって、勝って練習をさせた。「人をつくることが一番大事な仕事。人材の材は財産の財。そのためにも本気でぶつかる」が変わらぬ教育方針だ。

 約10年前から寮監を務める。毎朝6時15分に起床して寮生たちと体操をする。「飲み過ぎた時は大変」と苦笑しつつ、毎朝選手の顔をチェックすることで1日が始まる。

 「怒る時はサッカー以外のことがほとんど」。朝寝坊、忘れ物、授業中に寝る、などなど。「サッカーだけうまくてもダメ。人間的にも素晴らしくないといけない」という思いが背景にある。昨年4月から校長に就任。多忙を極める中、練習で指導する時間は減少する。「大丈夫かなと思ったけど、選手が自立してやってくれた」と目を細める。校長であり寮監、そしてこの日、日本一の監督になった。

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