大久保、ハリル監督視察2戦で3発

 「J1、川崎4-1新潟」(4日、等々力)

 川崎が新潟に4-1で快勝。バヒド・ハリルホジッチ日本代表監督(62)が視察する中、FW大久保嘉人(32)が2得点をマークし、代表入りを猛アピールした。浦和は松本を1-0で下して勝ち点を10に伸ばし、単独首位に立った。後半40分にDF森脇良太(28)が決勝ゴールを奪った。

 放たれた2本のシュートに、ストライカーとしての能力の高さが表れていた。ハリルホジッチ代表監督が視察する中、FW大久保が2得点の大活躍。ブラジルW杯以来の代表復帰に向け、猛アピールとなった。

 まずは2-0の後半26分だ。ゴール前でMF森谷へ足裏を使ってボールを預け、危険なエリアに突入。リターンパスを相手DFライン裏でもらうと「相手GKとの距離が近かったから」と、冷静にファーサイドへと流し込んだ。続く同42分にもスルーパスに反応。相手GKとの1対1を、今度はニアサイドをぶち抜く強烈な一撃でネットを揺らした。

 2得点は、ともに似た形だったが「両サイドに蹴り分けた?狙ってないと(そこに)いかないでしょ。GKとの距離感も違ったし」とキッパリ。これでリーグトップタイの今季4得点目。改めてストライカーとしての完成度を見せつけた。

 視察したハリルホジッチ監督は無言で会場を後にした。大久保自身も「(監督が来てるのは)意識はしてないよ。毎試合、点を取るだけやから」と冷静に語るが、期待度は日増しに高くなる。同じく今季4得点を挙げ、先月の代表戦でもゴールを決めたG大阪FW宇佐美の活躍に「国内組が活躍するのは良いこと。その(国内組)中では、オレが1番点を取っているから。自分もやれると思える」と語るのは、2年連続得点王という確固たる実績からの言葉だ。

 ザッケローニ元監督が視察した試合では、8戦で7発を決めた大久保だが、ハリルホジッチ監督が訪れた試合でもこれで2戦3発。チームも、今季の本拠地初勝利。前人未到の3年連続得点王を狙うエースは、何よりも雄弁な“結果”で自らの存在感をアピールしている。

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