宇佐美、自画自賛「パーフェクト」
「J1、甲府0-2G大阪」(22日、中銀スタ)
明治安田生命Jリーグ第3節を行い、G大阪は日本代表FW宇佐美貴史(22)の得点などで甲府に2-0と快勝し、今季初白星を手にした。初昇格の松本は清水に1-0で勝ち、J1初勝利。開幕2連勝同士の広島-浦和は0-0で引き分けた。
自画自賛する一発が、やっと宇佐美から生まれた。「いいテンポで、タイミングのずらし方もパーフェクト」。後半19分、MF阿部のパスを受けると、短いドリブルから鋭く右足を振り抜いた。
たくさんの思いが詰まった一発だ。2年4カ月ぶりに日本代表に復帰。定着へ向け「結果を残す」と言い続けてきた。
さらに、今月いっぱいでチームを離れる清野大輔ドクター(41)と戦うラストマッチ。昨年の開幕前にけがをした際には、自分以上に泣いてくれ、「選手とドクターの間を超えた存在」という。
「『どんな手を使ってでも点を取ってくれ』って言われていた。取れるかは分からんけど、勝てるようにはする」。素っ気なく返したが、ゴールを決めると、一目散に二人三脚で歩んできた先生のもとへ駆け寄り、熱い抱擁を交わした。
「シャイで言葉も怖いけど、義理堅いやつなんです」と清野ドクター。自分のところへ駆け寄るヒーローに「ありがとう」とだけ伝えた。エースも「プレゼントできてよかった」と表情を緩めた。
リーグ3戦目にしてつかんだ初勝利。チームは苦境を抜け、自身も日の丸を背負う。やっと視界が開けた。