柿谷「勝つだけ」C大阪奇跡Vへ残った

 「J1、C大阪1‐0広島」(23日、金鳥ス)

 C大阪は後半7分、日本代表FW柿谷曜一朗(23)のパスからMFシンプリシオ(34)が決勝点を挙げ、4位に浮上した。首位の横浜Mは磐田を1‐0で下した。追う浦和、広島、鹿島がいずれも敗れたため、30日の新潟戦(日産ス)にも勝てば、9年ぶりのリーグ制覇が決まる状況となった。湘南はFC東京に1‐2で逆転負けし、来季のJ2降格が決まった。甲府は大分と引き分けて残留を決めた。

 1本のパスが、C大阪を優勝戦線につなぎ留めた。0‐0で迎えた後半7分、ゴール正面でボールを受けた柿谷は、小さくシュートフェイントを入れた後、ペナルティーエリア内に絶妙のスルーパス。オフサイドラインを抜け出したMFシンプリシオが、決勝点となる今季4点目を決めた。

 敗れればV消滅の可能性もあった上位対決。アシストに、柿谷は「勝てたのでそれでいい」と、短い一言に実感を込めた。

 圧巻はMF山口だった。負傷退場したDF藤本に代わってキャプテンマークを巻いた。「巻くだけで、より走れる」と攻守に無尽蔵のスタミナでピッチを駆けた。視察した日本サッカー協会の原技術委員長も「自信をつけたのか、存在感があった」と賛辞を惜しまなかった。

 柿谷、山口は日本代表の欧州遠征から21日に帰国したばかり。クルピ監督は「体力的にきつかったと思うが、2人とも良いパフォーマンスでチームを引っ張ってくれた」と、代表コンビをねぎらった。

 柿谷の恩師でもあるJ2徳島の中田強化部長が訪れるなど、金鳥スタジアムには史上最多の1万7489人が詰め掛けた。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)圏内の3位広島に勝ち点1差と迫ったが、次節にも横浜Mの優勝が決まる。「残り2試合に勝つだけ」と柿谷と指揮官は口をそろえた。その先に奇跡が待つことを信じて‐。

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