マイヤー氏J第1号ゴールは「特別」

 1993年5月15日に国立でのV川崎と横浜MによるJリーグ開幕戦から20年後が経過した。

 あの日、誰もが狙ったJリーグ第1号ゴール。決めたのはV川崎のスリナム出身のオランダ人FWマイヤーだった。アムステルダム近郊のスポーツ振興団体で働く51歳の同氏は「100年後に誰かが『Jリーグで最初に得点したのは』と聞くとします。その答えが私。特別ですよね」と、今も歴史に名を刻んだ得点を誇らしげに語った。

 前半19分、左サイドのペナルティーエリア外側から右足を振り、豪快な一発を突き刺した。「気持ちのいいゴールだった。残念なのは負けたこと。勝てばもっと気持ち良かったでしょう」と振り返った。

 それが日本で最も輝いた瞬間だった。V川崎のブラジルスタイルになじめず、1年足らずで退団した。出場11試合で2得点。それでも「Jリーグにいた事実は変わらない。最初のシーズンにプレーした選手として名前が残る」と胸を張った。

 1998年に引退。教員免許を取り、子どもの指導や普及活動の傍ら、アマチュアチームの助監督も務める。「仕事だけでなく、子どもたちといろいろな経験をして人生を楽しみたい」と、2人の息子、3人の娘との時間を何より大切に過ごしている。

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