大宮、昨季王者も撃破で21戦連続無敗

 「J1、大宮2‐1広島」(6日、NACK)

 大宮がFW富山貴光(22)の決勝点で広島に2‐1で競り勝ち、昨季からの連続負けなしのJ1記録を21試合に更新した。7連勝で勝ち点を26とし、首位を守った。2位の横浜Mは柏に1‐2で敗れ同20のまま。浦和はC大阪と2‐2で引き分け同17で4位に後退。鹿島が湘南を1‐0下し、同19で3位に浮上した。監督交代の磐田はFC東京に追い付かれ、川崎は清水に逆転勝ちし2連勝となった。

 ストライカーの本能が限界点を越えた。大宮のルーキーFW富山が捨て身のダイビングで勝利を呼び込んだ。1‐1の後半39分。ゴール前の浮き球に頭から突っ込み、ネットを揺らした。

 NACK5スタジアムで史上最多1万3365人の観客は大興奮。その直後、ざわめき、静寂に包まれた。鮮血。富山はピッチに突っ伏した。相手GK増田と互いに頭がぶつかり、負傷した。殊勲者は起き上がることはなく、搬送されたが、これが昨季J王者を沈める一撃となり、J1記録の連続不敗記録を「21」に更新した。

 大宮は中2日、ACL出場組の広島は中5日だったが、体力面での劣勢をはね返した。ベルデニック監督は「疲労した中でミスも予想していた。難しい試合を勝ちきったのは評価に値する」と胸をなで下ろした。GK北野は「ルーキーがアグレッシブで走力もある。ガッツをもたらしている」と賛辞を贈った。

 先制点をアシストした大卒新人DF今井は、「トミ(富山)はさすが。昨日、きょうは点を取ると言っていた。お互い刺激になっている。もっと、もっと成長して大宮を2人で強くしていきたい」と話した。リーグ戦も7連勝に伸ばし、今井は「ハードワークが持ち味。1年目なので疲れているとか言ってられない。走り続けないと」と気持ち良く言い切った。大宮はルーキー2人のパワーを動力源に、首位街道を切り開いた。

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