実戦派ぞろいの面々が挑む新人王の壁

 2月1日のキャンプインから1カ月弱。オープン戦が始まり、ファンのワクワク感が一番高まる時期と言えるかもしれない。中でも新戦力は興味の中心。今年は野手の即戦力ルーキーが元気だというニュースが多い。

 広島のドラフト1位・野間峻祥外野手(中部学院大)は、21日の巨人戦とのオープン戦で本塁打を放つ鮮烈デビュー。中日3位の友永翔太外野手(日本通運)は、練習試合で3戦連続安打を記録。阪神3位の江越大賀外野手(駒大)は、練習試合の1試合4安打や俊足ぶりで大器の片りんを見せている。楽天3位の福田将儀外野手(中大)、DeNA3位の倉本寿彦内野手(日本新薬)も実戦で結果を残し、評価は上々だ。

 大学、社会人出身選手は、まず開幕1軍が大目標。レギュラー奪取にはさらに厳しい戦いが待つが、これだけ実戦派が目立つ年。彼らの中から、新人王が出てくることを期待したい。

 野手の新人王へのハードルは高い。2000年以降では、両リーグ29人中6人(01年パは該当者なし)。10年セの長野久義(巨人)以来、4年間は投手が独占。パは98年の小関竜也(西武)が最後で、実に16年間も投手しか選出されていない。セで選出された野手も、00年の金城龍彦(横浜)、05年の青木宣親(ヤクルト)、09年の松本哲也(巨人)はプロ2年目以降に獲得。ルーキーシーズンに限れば、01年の赤星憲広(阪神)、06年の梵英心(広島)、そして長野の3人に減る。

 90年代以降の野手の新人王は、走攻守3拍子がそろったタイプがほとんど。前述した今年の新人は、全員が50メートル走は5秒台後半から6秒台前半。守備にも定評がある。アマ時代の昨年、各球団のスカウト陣から「彼は足があるからね」、「守れるのが大きい」という声を聞いた選手ばかり。好不調の波が少ない「走」と「守」は、1軍レベルにあるという判断で指名されている。

 カギはやはり打撃面と体力面。アマでは好打者だった彼らが、いかにプロの投手の変化球や弱点を徹底してついてくる配球に対応できるか。初体験となる144試合のペナントレースで息切れせずにプレーできるかにかかってくるだろう。

 これまでの選出者の成績から考えると、野手は (1)出場120試合以上(2)打率・280以上、がノルマか。打率が達しない場合は、リーグでも上位の盗塁数といったプラスαが欲しい。先発の10勝、救援の50試合登板をクリアした投手がいなければ、可能性はグッと高まる。

 今年は先に紹介した選手以外にも、ロッテ1位の中村奨吾内野手(早大)、中日6位の井領雅貴外野手(JX-ENEOS)、オリックス8位の小田裕也外野手(日本生命)らが1軍キャンプに名を連ねている。個人的には、野手の新人王は投手より強烈なインパクトを残しているイメージがある。結果が出るのは秋。かなり気の早い話となってしまったが、厚い壁を破って新風を吹き込む活躍を見せるルーキーが現れれば、球界全体も盛り上がるはずだ。

(デイリースポーツ・藤田昌央)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス