バナナマン日村、紅白でテレ東キャラ!

 昨年大みそかの「第65回NHK紅白歌合戦」で、時には郷ひろみの隣でキレッキレのダンスを披露し、またある時は自由過ぎる副音声の中継で笑いを取ったお笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀。“裏MVP”ともいえる大活躍だったが、実はさりげな~くある禁断のキャラクターをぶっ込んでいたのをご存じだろうか。

 その名は「ヒム子」。文字通り日村がおネエに成り切っているキャラクターだ。何が禁断なのかというと、「ヒム子」は、テレビ東京の深夜番組「ゴッドタン」に登場する人気キャラクターなのだ。日本中が注目する紅白という大舞台で、ちゃっかり他局のキャラクターを持ち込んでいた。

 昨年の紅白では「妖怪ウォッチ」のキャラクターも登場し、大活躍したが、「妖怪ウォッチ」も現在テレビ東京でアニメが放送されている。そういう意味ではこちらも他局のキャラクターだ。アニメにはAKB48とコラボレーションしている「ニャーKB」も登場するが、こちらは他局ということを意識したのか紅白ではまったく触れられることがなかった。「ヒム子」が比較的マイナーなキャラクターだったためNHKがスルーしてしまったとみられる。

 日村は郷ひろみの歌唱時にもダンサーとして出演して爆笑を誘い、また、相方の設楽統とともにかなり“自由”な副音声中継「紅白ウラトークチャンネル」を行うなど大活躍だった。そんな中で「ヒム子」を筆頭に、決して紅白という名前にこびることなく、お笑いタレントとして笑いを追い求めた姿勢はさすがの一言。しっかりと、しかしさりげなく自己主張していた。

 紅白では過去に松本明子が「電波少年」の企画でエンディングの「蛍の光」の合唱のバックコーラスに紛れ込んでゲリラ出演し、「紅白もらった!」の垂れ幕を掲げたこともあった。他にも、FUNKY MONKEY BABYSの歌唱前には応援ゲストに当時日本テレビアナウンサーだった羽鳥慎一が出演。フジテレビアナウンサーの中村仁美が「羞恥心 With Pabo」のバックダンサーとして出演したこともあった。

 過去の例と違ったのは「ヒム子」は紅白の出場者とは何の縁もゆかりもないキャラクターだということ。松本も「電波少年」の企画で紅白出場を目指していたが、日村の場合は単なるシャレでしかなかった。

 登場したのは、香西かおりの「酒のやど」と細川たかし「応援歌、いきます」の場面だった。両曲ともお酒がテーマということで、ステージにスナックのセットを用意。IKKO、クリス松村、KABA.ちゃんらオネエ軍団が紅でも白でもない“もも組”として関ジャニ、ゴールデンボンバー、ふなっしーらとともに盛り上がるという演出だった。ここに「ヒム子」も登場し、関ジャニの渋谷すばるに抱きつくなど、しっかりと爪跡を残していた。

 「ヒム子」というキャラクターは「ゴッドタン」内の「マジ歌選手権」や「アイドル性格チェック」コーナーに登場する。「マジ歌-」では3人組アイドル「ヒム子ーズ」として、オリジナルソングを披露。「アイドル-」では実は日村は本当におネエだったという設定で、女性アイドルにドッキリを仕掛けるのだが、そのおネエとしての完成度は一見の価値がある。

 紅白といえばピーク時からは視聴率が下がったとはいえ、まだまだ国民的番組であることは間違いない。そんな年に1度のビッグイベントで、記者を含む「ゴッドタン」のファンまでも笑わせてくれた日村のサービス精神には改めて拍手を送りたい。(デイリースポーツ・澤田英延)

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