吉田沙保里、リオ出国時に「引退」言及 指導者の道に前向き

 五輪4連覇を惜しくも逃したレスリング女子53キロ級の吉田沙保里(33)=フリー=が22日、帰国前のリオ国際空港で、自身の口で初めて「引退」に言及した。

 決勝で敗れ銀メダルに終わった18日から4日が経過。吉田は「今までは引退というのは全然出てこなかったけど、頭の中には出てきた」と、引退へ傾いている胸中を明かした。ただし、2020年東京五輪についても「出られたら最高ですけど、人間どう気持ちが変わるか分からない」と話し、現役続行との間でまだ揺れていることもうかがわせた。

 レスリングについて「今はすぐやる気に全然なってない」と率直に明かした。一方で至学館大と全日本のコーチ就任について内々に話があるとも言い「それが一番自分にあっている。レスリングしかやってきてない」。指導者としての道を前向きに検討する姿勢を打ち出した。いずれにしろ「いろいろすぐに決められないので、ゆっくりと相談しながら考えていけばいい」と、帰国後に熟考することになる。

 大勢の人から「謝らないで、胸をはって帰ってきてください」と激励を受け、自身も「後輩たちが金メダルを取って、一緒に笑って楽しく終わりたい」。試合直後に見せた涙は、吉田の顔からすっかり消えた。待ち受ける日本のファンには、すがすがしい笑顔を披露してくれそうだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    デイリーおすすめアイテム

    注目トピックス