【松野明美の目】選考方法も含めて東京五輪に向けて考え直すときにきた女子マラソン

 「リオ五輪・陸上女子マラソン」(14日、サンボドロモ発着周回コース)

 女子マラソンが行われ、日本勢は福士加代子(34)=ワコール=が2時間29分53秒で14位となったのが最高で、3大会連続で入賞を逃した。田中智美(28)=第一生命=は2時間31分12秒で19位、伊藤舞(32)=大塚製薬=は2時間37分37秒で46位だった。

  ◇  ◇

 このままでは、東京五輪でもメダルは取れないでしょう。4年後に向けて、練習方法や代表の選考法など、一からやり直すべきときにきたのかな…と思わせる結果でした。

 中盤、ほかの選手たちが給水でペースを上げたり下げたりするのは分かっていたはずなのに、ついていけませんでした。体力を消耗するレベルではないのに、離れたこと自体、走り込みができていたのか?と思わざるを得ませんでした。

 終盤、道幅が狭くて路面の硬い場所でも、上位の選手はスムーズに走っていました。日本の選手は、もっと練習にクロスカントリーなどを取り入れたり、これまで以上に外国の選手と戦う機会を増やしていくべきでしょう。

 ここ何年もの間、国内の大会でいい記録を出しても、五輪では結果が出ていません。五輪の代表に選ばれることが目標になっていないでしょうか?世界ではなく、国内を見ていないでしょうか?だとしたら、基本的な考え方も変えていく必要があります。

 勝てていないことを考えると、一発での選考を含めて選考方法も変えていくべきです。若い選手も育てなくてはいけません。4年はあっという間に過ぎていきます。東京へ向けて、全体として考えるときがきたと思っています。(88年ソウル五輪女子1万メートル代表)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    デイリーおすすめアイテム

    注目トピックス